[O-SP-02-3] 「第2回ジュニアチャリティーカップ」ゴルフ大会活動報告
ジュニアゴルファーの障害予防を目的としたメディカルサポートのあり方
キーワード:ゴルフ, 障害予防, メディカルサポート
【はじめに,目的】
我々は2014年9月にジュニアゴルファーの育成を目的とした「第1回ジュニアチャリティーカップ」ゴルフ大会のメディカルサポートをおこなった。その際,ジュニアゴルファーが専門家から障害予防に関する情報提供を受ける機会が少ないことを実感した。また同時にアンケート調査をおこない女子ジュニアゴルファーの障害およびコンディショニングの現状について把握,女子プロゴルファーと比較することでジュニアゴルファーの問題点を考察し第50回日本理学療法学術大会にて報告した。これらを踏まえ,ジュニアゴルファーの障害予防を目的とし第2回ジュニアチャリティーカップのメディカルサポートをおこなった。
【方法】
対象は「第2回ジュニアチャリティーカップ」に参加した女子ジュニアゴルファー(以下JG)37名,女子プロゴルファー(以下PG)20名,一般男性ゴルファー20名とした。このうち急性外傷の応急処置以外のサービスはJGとPGのみを対象とした。活動内容はプレー中に発生した急性外傷の応急処置と傷害・障害予防・コンディショニング・パフォーマンスアップに関するトレーニングの相談と指導とした。これらに対応するスタッフとして医師1名,理学療法士2名,アスレティックトレーナー1名,その他1名を配置した。活動場所は大会会場のクラブハウスの一室とし,ベッド,マットをはじめ応急処置に必要な物品,指導に必要なエクササイズ用品や物理療法機器を設置した。背景を踏まえコンディショニングやトレーニング指導がしっかりと行えるよう配置や物品を準備したことが今回の特徴である。
【結果】
メディカルサポート利用人数は16名(JG9名,PG7名)であった。利用目的は傷害相談・指導7件(JG4件,PG3件),コンディショニング相談・指導7件(JG4件,PG3件),障害予防相談3件(PG3件)が上位3項目であった。相談部位は頚部4件(JG3件,PG1件)手・手関節4件(JG1件,PG3件),腰部3件(JG2件,PG1件)が上位3項目であった。実施内容についてはストレッチ指導9件(JG5件,PG4件),エクササイズ・トレーニング指導9件(JG5件,PG4件),セルフチェック指導6件(JG4件,PG2件)が上位3項目であった。
【結論】
利用目的はいわゆる「痛み」に関することである傷害相談・指導と障害予防相談・指導が合計10件となり,全利用目的の半数を占めていた。このことから,現在も「痛み」を有しているか,もしくは過去に困った経験があったのではないかということが考えられた。しかしながら障害予防相談・指導に関しては3件中すべてがPGであり,JGの予防への関心の薄さが推測された。これは我々が以前実施した調査においても同様にJGはPGに対し障害予防に取り組んでいない傾向がみられた。これらの点からJGに対しては,少年野球で取り組まれているような野球肘検診のように障害予防の重要性を啓蒙する活動も必要と考える。
我々は2014年9月にジュニアゴルファーの育成を目的とした「第1回ジュニアチャリティーカップ」ゴルフ大会のメディカルサポートをおこなった。その際,ジュニアゴルファーが専門家から障害予防に関する情報提供を受ける機会が少ないことを実感した。また同時にアンケート調査をおこない女子ジュニアゴルファーの障害およびコンディショニングの現状について把握,女子プロゴルファーと比較することでジュニアゴルファーの問題点を考察し第50回日本理学療法学術大会にて報告した。これらを踏まえ,ジュニアゴルファーの障害予防を目的とし第2回ジュニアチャリティーカップのメディカルサポートをおこなった。
【方法】
対象は「第2回ジュニアチャリティーカップ」に参加した女子ジュニアゴルファー(以下JG)37名,女子プロゴルファー(以下PG)20名,一般男性ゴルファー20名とした。このうち急性外傷の応急処置以外のサービスはJGとPGのみを対象とした。活動内容はプレー中に発生した急性外傷の応急処置と傷害・障害予防・コンディショニング・パフォーマンスアップに関するトレーニングの相談と指導とした。これらに対応するスタッフとして医師1名,理学療法士2名,アスレティックトレーナー1名,その他1名を配置した。活動場所は大会会場のクラブハウスの一室とし,ベッド,マットをはじめ応急処置に必要な物品,指導に必要なエクササイズ用品や物理療法機器を設置した。背景を踏まえコンディショニングやトレーニング指導がしっかりと行えるよう配置や物品を準備したことが今回の特徴である。
【結果】
メディカルサポート利用人数は16名(JG9名,PG7名)であった。利用目的は傷害相談・指導7件(JG4件,PG3件),コンディショニング相談・指導7件(JG4件,PG3件),障害予防相談3件(PG3件)が上位3項目であった。相談部位は頚部4件(JG3件,PG1件)手・手関節4件(JG1件,PG3件),腰部3件(JG2件,PG1件)が上位3項目であった。実施内容についてはストレッチ指導9件(JG5件,PG4件),エクササイズ・トレーニング指導9件(JG5件,PG4件),セルフチェック指導6件(JG4件,PG2件)が上位3項目であった。
【結論】
利用目的はいわゆる「痛み」に関することである傷害相談・指導と障害予防相談・指導が合計10件となり,全利用目的の半数を占めていた。このことから,現在も「痛み」を有しているか,もしくは過去に困った経験があったのではないかということが考えられた。しかしながら障害予防相談・指導に関しては3件中すべてがPGであり,JGの予防への関心の薄さが推測された。これは我々が以前実施した調査においても同様にJGはPGに対し障害予防に取り組んでいない傾向がみられた。これらの点からJGに対しては,少年野球で取り組まれているような野球肘検診のように障害予防の重要性を啓蒙する活動も必要と考える。