[O-SP-05-4] 足関節捻挫の発生に関わる一要因
~福井県のミニバスケットボール競技における調査~
キーワード:バスケットボール, 足関節捻挫, アンケート調査
【はじめに,目的】バスケットボール(以下バスケ)は,狭いコート上で速度変化や方向転換を絶えず行う競技であり,一般的に足関節捻挫(以下捻挫)が多いとされている。捻挫による後遺症として,足関節の背屈制限,固有感覚やバランス機能の低下などが報告されており,さらなる捻挫の繰り返しや膝の外傷へつながる危険性が高く,適切な治療や捻挫の再発予防が必要だといわれている。そのため,まずは初回の捻挫を予防することが重要であり,競技に関わり始めるミニバスケ世代から対策が行われるべきだが,これまでミニバスケ選手を対象にした報告は少ない。そこで,福井県のミニバスケ選手における捻挫の発生状況を調査し,捻挫受傷につながる因子について検討した。
【方法】対象は平成26年度に福井県ミニバスケ連盟に所属している選手860名で,選択式及び記述式アンケート調査を実施した。質問は年齢・身長・体重・BMI,捻挫既往の有無とした。年齢・身長・体重・BMIについて,①男女間②捻挫既往ありなし間③男子の捻挫既往ありなし間④女子の捻挫既往ありなし間⑤捻挫既往ありの男女間で,t検定にて比較検討した。危険率は5%未満とした。
【結果】調査協力が得られた317名(男子159名・女子158名)中,捻挫既往があった選手は87名(男子45名・女子42名)で全体の27.4%であった。①男女間では年齢・身長・体重・BMIいずれについても有意差を認めなかった。②捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長・体重について有意に高値を示した(p<0.01)。③男子の捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長について有意に高値を示した(p<0.01)。④女子の捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長・体重・BMIすべてについて有意に高値を示した(p<0.01)。⑤捻挫既往ありの男女間では,女子の体重が有意に高値を示した(p<0.05)。
【結論】ミニバスケ世代において男女間で有意な体格差はみられなかった。しかし,捻挫既往のある女子選手はない群に比べて,年齢・身長・体重・BMIが有意に高値を示す傾向にあり,成長期が男子よりも比較的早期に起こる女子の特徴が反映した結果となった。また捻挫既往のある男子選手においては,ない群に比べて,身長・年齢が有意に高値を示す傾向にあり,体格に変化の現れ始める小学高学年において捻挫発生との関連がみられたと考える。しかし本調査の問題点は,①後ろ向き研究である,②捻挫の詳細が不明,③体格変化による身体機能面への影響の調査が不十分であることなどが挙げられ,今後は更なる調査が必要である。また,成長期の個人差や,男女の成長期の特徴を踏まえながら捻挫の予防対策を検討していきたい。
【方法】対象は平成26年度に福井県ミニバスケ連盟に所属している選手860名で,選択式及び記述式アンケート調査を実施した。質問は年齢・身長・体重・BMI,捻挫既往の有無とした。年齢・身長・体重・BMIについて,①男女間②捻挫既往ありなし間③男子の捻挫既往ありなし間④女子の捻挫既往ありなし間⑤捻挫既往ありの男女間で,t検定にて比較検討した。危険率は5%未満とした。
【結果】調査協力が得られた317名(男子159名・女子158名)中,捻挫既往があった選手は87名(男子45名・女子42名)で全体の27.4%であった。①男女間では年齢・身長・体重・BMIいずれについても有意差を認めなかった。②捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長・体重について有意に高値を示した(p<0.01)。③男子の捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長について有意に高値を示した(p<0.01)。④女子の捻挫既往ありなし間では,捻挫既往あり群において年齢・身長・体重・BMIすべてについて有意に高値を示した(p<0.01)。⑤捻挫既往ありの男女間では,女子の体重が有意に高値を示した(p<0.05)。
【結論】ミニバスケ世代において男女間で有意な体格差はみられなかった。しかし,捻挫既往のある女子選手はない群に比べて,年齢・身長・体重・BMIが有意に高値を示す傾向にあり,成長期が男子よりも比較的早期に起こる女子の特徴が反映した結果となった。また捻挫既往のある男子選手においては,ない群に比べて,身長・年齢が有意に高値を示す傾向にあり,体格に変化の現れ始める小学高学年において捻挫発生との関連がみられたと考える。しかし本調査の問題点は,①後ろ向き研究である,②捻挫の詳細が不明,③体格変化による身体機能面への影響の調査が不十分であることなどが挙げられ,今後は更なる調査が必要である。また,成長期の個人差や,男女の成長期の特徴を踏まえながら捻挫の予防対策を検討していきたい。