[O-YB-08-4] 消化器外科術後の肺炎発生低減目的のプロトコル作成
理学療法士による嚥下評価の導入
Keywords:周術期, 肺炎, 嚥下評価
【はじめに,目的】
消化器外科術後において肺炎は重大な合併症である。当院において術後肺炎発生の低減を目的としたプロトコルを医師・看護師・言語聴覚士・理学療法士での多職種で作成したので,以下に紹介する。
【方法】
消化器外科術後において肺炎は重大な合併症である。2012年度当院では胃と結腸術後の発生率が8.04%(29件/623件)であった。その対策として,術後肺炎発生の低減を目的としたプロトコルを医師・看護師・言語聴覚士・理学療法士での多職種で作成したので,以下に紹介する。
【結果】
作成したプロトコルは以下の通りである。外科医師は手術が決定した段階でリハビリ依頼を出し,リハビリ医師は手術前に処方・指示を出す。処方を受けた理学療法士は術前の評価とオリエンテーションを実施する。看護師は入院時に聖隷式嚥下評価票を用いて嚥下機能評価を行う。術後1病日の午前中に理学療法士はカルテや看護師から情報を収集してから,患者に対し嚥下スクリーニング検査(反復唾液嚥下テスト・改訂水飲みテスト)と排痰・早期離床を行う。反復唾液嚥下テストが2回以下の場合は,改訂水飲みテストを慎重に実施する。そして改訂水飲みテストが3点以下であった場合には,飲水を止め外科医師より言語聴覚士の依頼を要請する。言語聴覚士は詳細な評価と必要に応じた介入を行っていく。
2014年12月から上記プロトコルを運用し始め,2015年10月末までに121件の同意を得て調査している。そのうち肺炎の発生は認めておらず,肺炎発生率は0%(0件/121件)であった。
【結論】
今回のプロトコル作成により術後肺炎の低減が図られ,そこから入院期間の短縮や死亡率の低下,患者満足度向上などへの効果が期待できる。今後,今回のプロトコルの効果判定のため,データ分析を行っていく必要がある。
消化器外科術後において肺炎は重大な合併症である。当院において術後肺炎発生の低減を目的としたプロトコルを医師・看護師・言語聴覚士・理学療法士での多職種で作成したので,以下に紹介する。
【方法】
消化器外科術後において肺炎は重大な合併症である。2012年度当院では胃と結腸術後の発生率が8.04%(29件/623件)であった。その対策として,術後肺炎発生の低減を目的としたプロトコルを医師・看護師・言語聴覚士・理学療法士での多職種で作成したので,以下に紹介する。
【結果】
作成したプロトコルは以下の通りである。外科医師は手術が決定した段階でリハビリ依頼を出し,リハビリ医師は手術前に処方・指示を出す。処方を受けた理学療法士は術前の評価とオリエンテーションを実施する。看護師は入院時に聖隷式嚥下評価票を用いて嚥下機能評価を行う。術後1病日の午前中に理学療法士はカルテや看護師から情報を収集してから,患者に対し嚥下スクリーニング検査(反復唾液嚥下テスト・改訂水飲みテスト)と排痰・早期離床を行う。反復唾液嚥下テストが2回以下の場合は,改訂水飲みテストを慎重に実施する。そして改訂水飲みテストが3点以下であった場合には,飲水を止め外科医師より言語聴覚士の依頼を要請する。言語聴覚士は詳細な評価と必要に応じた介入を行っていく。
2014年12月から上記プロトコルを運用し始め,2015年10月末までに121件の同意を得て調査している。そのうち肺炎の発生は認めておらず,肺炎発生率は0%(0件/121件)であった。
【結論】
今回のプロトコル作成により術後肺炎の低減が図られ,そこから入院期間の短縮や死亡率の低下,患者満足度向上などへの効果が期待できる。今後,今回のプロトコルの効果判定のため,データ分析を行っていく必要がある。