[P-KS-06-2] KINECTカメラにより構築される三次元体表モデルにおける脊柱,胸郭アライメント定量化法の信頼性
Keywords:脊柱,胸郭アライメント, 定量化法, KINECT for windows
【はじめに,目的】
脊柱,胸郭のアライメントの体幹機能に与える影響が注目されている。側弯症のように脊柱の左右非対称性が起こると体幹の可動性制限が起こる。また,胸椎の伸展角度と体幹の伸展角度は正の相関を持つとされている。したがって,胸椎,胸郭のアライメントや可動性は体幹機能において重要であると思われる。先行研究において,胸椎,胸郭アライメントを定量化する方法はいくつか挙げられている。それにはメジャー測定,容積変動システム,CT,MRIなどがある。しかし,これらの方法は,皮膚移動の誤差や,高コスト,侵襲性,測定姿位が限定されることなど問題点がある。したがって,胸椎,胸郭アライメントを定量化する方法は確立されていないといえる。
本研究では,KINECT for windows(Microsoft社)とリアルタイム3Dスキャンが可能なReconstruct meを用いて三次元体表モデルを用いた分析をおこなった。本方法は非侵襲的で簡易的かつ,様々な測定姿位での撮影が可能であり信頼性が確立されれば有用な測定方法となり得る。したがって,本研究の目的はKINECTカメラを用いて作成した三次元体表モデルにおける脊柱,胸郭アライメント定量化法の信頼性を明らかにすることとした。仮説は,本測定方法は信頼性が高く,有用であるとした。
【方法】
20名の健常男性で測定を行った。対象者は痩せ形の男性(BMI<22.5)で腰部疾患のないものとした。ランドマークを両上前腸骨棘,上後腸骨棘,剣状突起,剣状突起上方6cmの部位に貼付した。対象者には最大後屈位から10°戻した位置を45秒程度保持してもらい,測定した。
分析にはGeomagic用いた。矢状面アウトカムとして,骨盤の傾斜角度と胸骨上の2点のランドマークを結ぶ直線(胸骨伸展角度),頸胸椎移行部への接線(胸腰椎伸展角度),胸腰椎移行部への接線(腰椎伸展角度)を算出した。水平面アウトカムは3レベル(剣状突起レベル,剣状突起-上前腸骨棘間上1/3,下1/3)における断面図の前後,横径とした。
【結果】
すべてのアウトカムに関して,検者内,外信頼性はexcellentであった(ICC>0.9)。
【結論】
本測定方法は信頼性が高く,脊柱,胸郭アライメントの定量化が可能であった。今後はCTデータなどと照合していくことでデータの妥当性を検証していく必要がある。
脊柱,胸郭のアライメントの体幹機能に与える影響が注目されている。側弯症のように脊柱の左右非対称性が起こると体幹の可動性制限が起こる。また,胸椎の伸展角度と体幹の伸展角度は正の相関を持つとされている。したがって,胸椎,胸郭のアライメントや可動性は体幹機能において重要であると思われる。先行研究において,胸椎,胸郭アライメントを定量化する方法はいくつか挙げられている。それにはメジャー測定,容積変動システム,CT,MRIなどがある。しかし,これらの方法は,皮膚移動の誤差や,高コスト,侵襲性,測定姿位が限定されることなど問題点がある。したがって,胸椎,胸郭アライメントを定量化する方法は確立されていないといえる。
本研究では,KINECT for windows(Microsoft社)とリアルタイム3Dスキャンが可能なReconstruct meを用いて三次元体表モデルを用いた分析をおこなった。本方法は非侵襲的で簡易的かつ,様々な測定姿位での撮影が可能であり信頼性が確立されれば有用な測定方法となり得る。したがって,本研究の目的はKINECTカメラを用いて作成した三次元体表モデルにおける脊柱,胸郭アライメント定量化法の信頼性を明らかにすることとした。仮説は,本測定方法は信頼性が高く,有用であるとした。
【方法】
20名の健常男性で測定を行った。対象者は痩せ形の男性(BMI<22.5)で腰部疾患のないものとした。ランドマークを両上前腸骨棘,上後腸骨棘,剣状突起,剣状突起上方6cmの部位に貼付した。対象者には最大後屈位から10°戻した位置を45秒程度保持してもらい,測定した。
分析にはGeomagic用いた。矢状面アウトカムとして,骨盤の傾斜角度と胸骨上の2点のランドマークを結ぶ直線(胸骨伸展角度),頸胸椎移行部への接線(胸腰椎伸展角度),胸腰椎移行部への接線(腰椎伸展角度)を算出した。水平面アウトカムは3レベル(剣状突起レベル,剣状突起-上前腸骨棘間上1/3,下1/3)における断面図の前後,横径とした。
【結果】
すべてのアウトカムに関して,検者内,外信頼性はexcellentであった(ICC>0.9)。
【結論】
本測定方法は信頼性が高く,脊柱,胸郭アライメントの定量化が可能であった。今後はCTデータなどと照合していくことでデータの妥当性を検証していく必要がある。