[P-MT-14-1] 神経髄節を考慮したSSP療法の即時効果
~身体機能に着目して~
キーワード:神経髄節, SSP療法, 身体機能
【はじめに,目的】
Silver Spike Point(SSP)療法は,物理療法である低周波治療器の1つで,医療機関や治療院でも使用されている機器の1つである。疼痛や筋力の改善を目的として使用されることが多く,目的の筋に対して用いられるが,神経髄節を考慮し椎間に対して施術した報告は我々が渉猟した限り存在しない。本研究は,健常者を対象として,神経髄節を考慮したSSP療法の即時効果を検証することを目的に実施した。
【方法】
対象は健常者17名(男性12名;25.7±2.3歳,女性5名;28.0±7.0歳)であった。SSP療法はSSP療法器GRANUS(日本メディックス)を用い,端坐位にて第2腰椎-第3腰椎間と第3腰椎-第4腰椎間,第4腰椎-第5腰椎間と第5腰椎-第1仙椎間の2部位に電極を貼付し,強度3で3分間実施した。SSP療法施行前とSSP療法後において,ハンドヘルドダイナモメーターμ-Tas F-1(アニマ社)を使用して等尺性膝伸展筋力(両側),10m最大努力歩行速度を評価した。統計解析にはエクセル統計2012を使用し,Wilcoxonの符号順位検定を用いてSSP療法施行前後での等尺性膝伸展筋力(N)と10m最大努力歩行速度(秒)を比較検討した。
【結果】
SSP施行前の等尺性膝伸展筋力は,右410.1±143.4,左384.5±126.7からSSP施行後,右446.5±153.7,左425.6±139.8に改善が見られた(p<0.01)。また,10m最大努力歩行速度において,3.5±0.6から3.3±0.6に改善が見られた(p<0.01)。
【結論】
SSP療法施行前後で比較検討した結果,SSP療法は下肢筋力や歩行速度といった身体機能向上に効果があることが示唆された。これは神経髄節で関与する第2~3腰椎髄節に電気刺激を加えることで,その髄節レベルの筋群に影響があったものと思われる。電気刺激を筋や筋を支配する運動神経に加えることで,筋収縮が起こることは知られているが,神経髄節である椎間に対して電気刺激を加えることで同様の結果が得られたと考えられる。また,第2~5腰椎レベルの髄節に関与する筋として,腸腰筋,大腿四頭筋,内転筋群が挙がる。膝伸展筋力の向上は歩行速度の向上にも関与していることが言われており,これらの筋に刺激が加わることで,一時的に筋収縮が得られたと思われる。本研究を一つの例として,SSPを導入し,効果的な理学療法介入を図ることが可能となると考える。
Silver Spike Point(SSP)療法は,物理療法である低周波治療器の1つで,医療機関や治療院でも使用されている機器の1つである。疼痛や筋力の改善を目的として使用されることが多く,目的の筋に対して用いられるが,神経髄節を考慮し椎間に対して施術した報告は我々が渉猟した限り存在しない。本研究は,健常者を対象として,神経髄節を考慮したSSP療法の即時効果を検証することを目的に実施した。
【方法】
対象は健常者17名(男性12名;25.7±2.3歳,女性5名;28.0±7.0歳)であった。SSP療法はSSP療法器GRANUS(日本メディックス)を用い,端坐位にて第2腰椎-第3腰椎間と第3腰椎-第4腰椎間,第4腰椎-第5腰椎間と第5腰椎-第1仙椎間の2部位に電極を貼付し,強度3で3分間実施した。SSP療法施行前とSSP療法後において,ハンドヘルドダイナモメーターμ-Tas F-1(アニマ社)を使用して等尺性膝伸展筋力(両側),10m最大努力歩行速度を評価した。統計解析にはエクセル統計2012を使用し,Wilcoxonの符号順位検定を用いてSSP療法施行前後での等尺性膝伸展筋力(N)と10m最大努力歩行速度(秒)を比較検討した。
【結果】
SSP施行前の等尺性膝伸展筋力は,右410.1±143.4,左384.5±126.7からSSP施行後,右446.5±153.7,左425.6±139.8に改善が見られた(p<0.01)。また,10m最大努力歩行速度において,3.5±0.6から3.3±0.6に改善が見られた(p<0.01)。
【結論】
SSP療法施行前後で比較検討した結果,SSP療法は下肢筋力や歩行速度といった身体機能向上に効果があることが示唆された。これは神経髄節で関与する第2~3腰椎髄節に電気刺激を加えることで,その髄節レベルの筋群に影響があったものと思われる。電気刺激を筋や筋を支配する運動神経に加えることで,筋収縮が起こることは知られているが,神経髄節である椎間に対して電気刺激を加えることで同様の結果が得られたと考えられる。また,第2~5腰椎レベルの髄節に関与する筋として,腸腰筋,大腿四頭筋,内転筋群が挙がる。膝伸展筋力の向上は歩行速度の向上にも関与していることが言われており,これらの筋に刺激が加わることで,一時的に筋収縮が得られたと思われる。本研究を一つの例として,SSPを導入し,効果的な理学療法介入を図ることが可能となると考える。