[P-SP-03-2] 2016年リオデジャネイロパラリンピック 車椅子バスケ アジア・オセアニア地区予選大会参加報告
障がい者スポーツにおける理学療法士のアイデンティティ
Keywords:障がい者スポーツ, 車椅子バスケ, 通訳
【はじめに,目的】今回,千葉県で開催された車椅子バスケットボール(以下,車椅子バスケ)の2016年リオデジャネイロパラリンピックアジアオセアニア地区予選(以下,リオパラ予選)に競技役員の通訳として参加することができた。2020年東京五輪・パラリンピック(以下,TOKYO2020)の開催を控え,日本国内の障がい者スポーツの普及・発展と理学療法士(以下,PT)の活動領域の拡大に少しでも貢献できればと考え報告致します。
【方法】車椅子バスケの特徴の1つに「クラス分け」というものがある。これは各選手の出場機会の確保や競技の公平性を目的に,選手を残存機能に応じて1.0~4.5までの8つの「クラス」に分類することである。そして試合中の動作分析等に基づきそれを決定するのが「クラス分け委員(=classifier。以下,CL)」である。国内のCLとして活動している中で,今回のリオパラ予選のために来日した国際CLの通訳を担当する機会を得た。車椅子バスケの国際大会では国際CLは選手と同じタイミングで入国し,大会前の公式練習から選手を観察し評価していく。特に初めて国際大会に参加する選手については,この公式練習で暫定クラスを決定する。
【結果】平成27年10月7日(大会3日前),日本人の国際CLや大会実行委員と成田空港に来日する国際CLを迎えに行った。自己紹介の後,滞在するホテルへ向かいチェックインを手伝った。翌10月8日(大会2日前)から,公式練習の開始に伴い国際CLの業務も開始された。具体的には1)エントリーと実際のクラスに相違がないか,2)国際大会に初めて参加する選手の観察・評価,3)事前に再評価依頼があった選手の観察・評価などである。公式練習の時間は各国に平等に割り当てられており,大会前日までこの業務が繰り返された。また公式練習中には結論の出なかった選手については試合中の観察によりクラスを決定する旨がヘッドコーチに伝えられ,その際に通訳に入ることもあった。また,より詳細な障がい像の把握のため別室で身体機能評価を行う場面もあり,それは国際CLのうちPTの有資格者が主に評価を担当していた。大会終盤になり国際CLの業務は減少していったが,様々な伝達事項があり通訳は必要とされた。10月17日の閉会式終了後,直ちに帰国する大会役員を成田空港行き電車に乗るまで案内し,今大会における全ての業務が終了した。
【結論】今回,計8日間にわたり国際CLの通訳として参加することができた。期間中ほぼ国際CLに帯同したが,通訳時以外は選手の評価について意見を交わすこともできた。つまり今回が通訳は初めてだったが,前提に「CL&PT」という基本があったので業務を最後まで遂行できたと考えている。また国際大会における身体機能評価者として,PTの存在価値を再認識することもできた。まずは障がい者≠患者の姿を見て障がい者スポーツに興味を持ち,実際に競技に関わるPTが1人でも増えていく事が,TOKYO2020で終わらない日本国内の障がい者スポーツとPT双方の発展に繋がるのではないか。
【方法】車椅子バスケの特徴の1つに「クラス分け」というものがある。これは各選手の出場機会の確保や競技の公平性を目的に,選手を残存機能に応じて1.0~4.5までの8つの「クラス」に分類することである。そして試合中の動作分析等に基づきそれを決定するのが「クラス分け委員(=classifier。以下,CL)」である。国内のCLとして活動している中で,今回のリオパラ予選のために来日した国際CLの通訳を担当する機会を得た。車椅子バスケの国際大会では国際CLは選手と同じタイミングで入国し,大会前の公式練習から選手を観察し評価していく。特に初めて国際大会に参加する選手については,この公式練習で暫定クラスを決定する。
【結果】平成27年10月7日(大会3日前),日本人の国際CLや大会実行委員と成田空港に来日する国際CLを迎えに行った。自己紹介の後,滞在するホテルへ向かいチェックインを手伝った。翌10月8日(大会2日前)から,公式練習の開始に伴い国際CLの業務も開始された。具体的には1)エントリーと実際のクラスに相違がないか,2)国際大会に初めて参加する選手の観察・評価,3)事前に再評価依頼があった選手の観察・評価などである。公式練習の時間は各国に平等に割り当てられており,大会前日までこの業務が繰り返された。また公式練習中には結論の出なかった選手については試合中の観察によりクラスを決定する旨がヘッドコーチに伝えられ,その際に通訳に入ることもあった。また,より詳細な障がい像の把握のため別室で身体機能評価を行う場面もあり,それは国際CLのうちPTの有資格者が主に評価を担当していた。大会終盤になり国際CLの業務は減少していったが,様々な伝達事項があり通訳は必要とされた。10月17日の閉会式終了後,直ちに帰国する大会役員を成田空港行き電車に乗るまで案内し,今大会における全ての業務が終了した。
【結論】今回,計8日間にわたり国際CLの通訳として参加することができた。期間中ほぼ国際CLに帯同したが,通訳時以外は選手の評価について意見を交わすこともできた。つまり今回が通訳は初めてだったが,前提に「CL&PT」という基本があったので業務を最後まで遂行できたと考えている。また国際大会における身体機能評価者として,PTの存在価値を再認識することもできた。まずは障がい者≠患者の姿を見て障がい者スポーツに興味を持ち,実際に競技に関わるPTが1人でも増えていく事が,TOKYO2020で終わらない日本国内の障がい者スポーツとPT双方の発展に繋がるのではないか。