第52回日本理学療法学術大会

講演情報

日本心血管理学療法学会企画 » シンポジウム1

[HT-1] シンポジウム1 How to get accepted in a competitive journal~質の高い国際誌にアクセプトされるには~

2017年5月12日(金) 11:00 〜 12:00 B2会場 (東京ベイ幕張ホール No. 3・4)

座長:井澤 和大(神戸大学生命・医学系保健学域), 座長:神谷 健太郎(北里大学病院リハビリテーション部)

日本心血管理学療法学会企画

[HT-1-3] 循環器・腎臓病分野での経験から

松沢 良太 (北里大学病院リハビリテーション部)

臨床研究をすすめていくと,英語論文という避けることのできない壁にぶつかります。この壁を“偶然”乗り超えることは決してできません。この壁を超えるためには,臨床研究を計画する段階から周到かつ戦略的に準備しておく必要があります。まずは,自身の専門分野における“流れ(=流行り,社会的ニーズ)”をつかむことが必要です。“流れ”をつかんだうえで,新しい知見を発信することが臨床研究成功の鍵です。データの収集・蓄積後は,データ解析,解析結果の解釈,指導者とのディスカッションを経て,ようやく英語論文執筆となります。論文が形になってきた後は,投稿雑誌の規定に合わせる作業とカバーレターの作成および英文校正を経て,ようやく論文投稿です。なお,初めて英語論文を執筆する際には,少なくとも英語論文掲載歴のある指導者に指導を受けることを強くオススメします。投稿後は,雑誌からの返答を待ちますが,早ければ2-3日でrejectとなり,また次の投稿先を探さなければなりません。この作業を繰り返していくと,運よく査読者からコメントをもらえ,うまくいけば,アクセプトをもらうことができるのです。英語論文執筆は決して易しいものではありませんが,英語論文は研究活動における“唯一の成果物”です。本発表が,参加者皆様方の英語論文執筆の一助となれば幸いです。



主要論文:

1. Matsuzawa R, et al., Habitual physical activity measured by accelerometer and survival in maintenance hemodialysis patients. Clin J Am Soc Nephrol 2012;7(12):2010-6.

2. Matsuzawa R, et al., Relationship between lower extremity muscle strength and all-cause mortality in Japanese patients undergoing dialysis. Phys Ther 2014;94(7):947-56.

3. Matsuzawa R, et al., Clinical characteristics of patients on hemodialysis with peripheral arterial disease. Angiology 2015;66(10):911-7.