[O-RS-04-6] COPD患者の身体活動向上への取り組みとその効果
Keywords:身体活動, 慢性閉塞性肺疾患, 歩数計
【はじめに,目的】
COPDに対する管理目標において近年,身体活動が重要との認識が高まっている。身体活動を維持するためには,患者自身の努力だけでなく周囲からのサポートも重要である。今回医師,作業療法士と協力し,当院通院中の安定期COPD患者の身体活動向上に取り組んだ。また3ヶ月間,毎日の歩数を記録してもらいその効果を調査した。
【方法】
外来通院中の安定期COPD患者14例(男性12名女性2名,平均年齢73.6±6.8歳。GOLD分類:II期4名III期8名IV期2名,HOT使用6名)を対象にアンケートを実施し,外出しにくい原因を聴取した。日常生活動作で呼吸困難感が強い患者には作業療法を追加した。身体活動は歩数計で測定し,肺の健康手帳に歩数を記載してもらい診察日には医師も確認した。また歩数を利用したお遍路めぐりを設定し,歩数記録の継続に取り組んだ。歩数記録の前後でCATと6分間歩行テストを実施し,それらの変化と歩数の変化を比較した。
【結果】
3ヶ月後,平均歩数は平均5,115歩から5,509歩へと約400歩増加した。しかし毎日の歩数は変動し,最小歩数と最大歩数の差は6,000歩におよんだ。CAT10点未満群と以上群には3ヶ月間の歩数の差はみられずCATスコアが改善しても,歩数の改善は少なかった。6分間歩行距離においては75%の患者で維持,改善していた。維持,改善していた群は毎日の歩数は変動していたが,最小歩数は3,000歩を維持できていた。しかし6分間歩行距離低下群は3,000歩以下になる日が多くみられた。アンケートにて73%の患者が起きてから寝るまでの間に横になって過ごすと回答しており,その把握は歩数計では困難であった。
【結論】
身体活動向上へのモチベーションを保てるよう,肺の健康手帳に歩数を記録することは効果があった。CATスコアと歩数には相関はみられなかった。75%の患者の6分間歩行距離は維持,改善がみられた。3,000歩以上の活動が6分間歩行の維持,増加につながった。歩数計は歩数しか測定できない。今後は3軸計を利用して,起居移動動作の把握を行い,ライフワークに応じたオーダーメイドの指導をしていきたい。
COPDに対する管理目標において近年,身体活動が重要との認識が高まっている。身体活動を維持するためには,患者自身の努力だけでなく周囲からのサポートも重要である。今回医師,作業療法士と協力し,当院通院中の安定期COPD患者の身体活動向上に取り組んだ。また3ヶ月間,毎日の歩数を記録してもらいその効果を調査した。
【方法】
外来通院中の安定期COPD患者14例(男性12名女性2名,平均年齢73.6±6.8歳。GOLD分類:II期4名III期8名IV期2名,HOT使用6名)を対象にアンケートを実施し,外出しにくい原因を聴取した。日常生活動作で呼吸困難感が強い患者には作業療法を追加した。身体活動は歩数計で測定し,肺の健康手帳に歩数を記載してもらい診察日には医師も確認した。また歩数を利用したお遍路めぐりを設定し,歩数記録の継続に取り組んだ。歩数記録の前後でCATと6分間歩行テストを実施し,それらの変化と歩数の変化を比較した。
【結果】
3ヶ月後,平均歩数は平均5,115歩から5,509歩へと約400歩増加した。しかし毎日の歩数は変動し,最小歩数と最大歩数の差は6,000歩におよんだ。CAT10点未満群と以上群には3ヶ月間の歩数の差はみられずCATスコアが改善しても,歩数の改善は少なかった。6分間歩行距離においては75%の患者で維持,改善していた。維持,改善していた群は毎日の歩数は変動していたが,最小歩数は3,000歩を維持できていた。しかし6分間歩行距離低下群は3,000歩以下になる日が多くみられた。アンケートにて73%の患者が起きてから寝るまでの間に横になって過ごすと回答しており,その把握は歩数計では困難であった。
【結論】
身体活動向上へのモチベーションを保てるよう,肺の健康手帳に歩数を記録することは効果があった。CATスコアと歩数には相関はみられなかった。75%の患者の6分間歩行距離は維持,改善がみられた。3,000歩以上の活動が6分間歩行の維持,増加につながった。歩数計は歩数しか測定できない。今後は3軸計を利用して,起居移動動作の把握を行い,ライフワークに応じたオーダーメイドの指導をしていきたい。