The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本糖尿病理学療法学会 » ポスター発表

[P-DM-01] ポスター(糖尿病)P01

Sat. May 13, 2017 12:50 PM - 1:50 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本糖尿病理学療法学会

[P-DM-01-5] 臨床実習生の生活習慣,精神的ストレスが耐糖能に及ぼす影響

佐藤 慎一郎1, 藤本 鎮也1, 吉田 紀明2, 秋山 純和1 (1.人間総合科学大学, 2.総合病院水戸協同病院)

Keywords:耐糖能, 臨床実習, 生活習慣

【はじめに,目的】理学療法臨床実習は,理学療法教育における医療専門職として必要な資質や技能を培う場とされている。しかし,実習生は,学習環境が病院や施設に変化するため,通学期間中と異なり,睡眠不足,食事の過不足・偏食,運動不足など,生活習慣が乱れることが予想される。また,実習生は,実習指導者や患者とのコミュニュケーションを図る必要や様々な課題を遂行する必要があることから,精神的ストレスや不安にさらされているとの報告がある。これらの臨床実習を通じた生活習慣の変化は,2型糖尿病や生活習慣病の発症要因となる耐糖能に影響を及ぼすことが懸念される。そこで,本研究は理学療法臨床評価実習前後における学生の生活習慣,精神的ストレスおよび耐糖能の変化を検証することで,実習生に対する健康管理や健康教育の一助とすることを目的とした。

【方法】2013年と2014年に開講した評価実習に臨んだ健常男子大学生29名を対象に,実習前後の生活習慣,精神的ストレス,耐糖能を調査した。生活習慣は食習慣,運動習慣を調査し,睡眠の質はPittsburgh Sleep Quality Index(PSQI),精神的ストレスはGeneral Health Questionnaire-12項目質問紙(GHQ-12)を用いた。耐糖能の指標として,75g経口ブドウ糖負荷試験(75g Oral glucose tolerance test;75gOGTT)を行い,空腹時血糖値(Fasting Blood Glucose;FBG),糖負荷120分後の血糖値(75gOGTT2h値)を測定した。75gOGTTの実施方法は,糖尿病診断基準に関する調査検討委員会の推奨方法にて実施した。全測定は,医師の監視下で行った。統計解析は,ベースラインにおける耐糖能と他の項目との関連性を検討するために,Pearsonの相関分析および独立2群のt検定を行った。次に,各項目の評価実習前後の変化を検証するために,関連2群のt検定を実施した。統計学解析はSPSS21.0 for Windowsを用い,有意水準は5%とした。

【結果】ベースラインにおける耐糖能と各項目との関連性を検討した結果,FBGにおいて,GHQ-12に有意な関連を認めた(p<0.001)。また糖尿病家族歴保有者と家族歴非保有者の耐糖能を比較した結果,FBGと75gOGTT2h値は有意差を認めなかった(p=0.195,p=0.151)。また運動習慣の有無と耐糖能を比較した結果,FBGと75gOGTT2h値は有意差を認めなかった(p=0.822,p=0.464)。各項目における実習前後を比較した結果,FBGは実習前が91.2±6.4mg/dl,実習後が96.4±8.5mg/dlと実習後で有意な増加(p=0.001)を示し,9名(31.0%)の対象者が実習後で,正常高値や空腹時血糖異常を示した。また,75gOGTT2h値は実習前後で有意差(p=0.169)を認めず,他の項目においては,PSQIとGHQ-12に有意な高値を示した(p=0.001,p=0.008)。

【結論】臨床実習生は,評価実習において耐糖能,睡眠の質が低下し,精神的ストレスが増大することが明らかとなった。実習生に対する健康管理の改善に向けた対策や指導を行う必要がある。