[P-ED-17-3] 当法人理学療法士の研修会への参加実態と支援制度との隔たりについて
キーワード:管理運営, 支援, 生涯学習
【はじめに,目的】
勉強会や研修会,講習会,学術大会等(以下,研修会)へ参加し,自己研鑽を続けるスタッフをどのように支援するか。当法人は2015年より,支援制度として年間30,000円を目安に研修会へ出張として参加させると規定し,参加費用や交通費,宿泊費等を法人が負担することとした。しかし,出張として研修会に参加したのは2件にとどまり,積極的な支援制度の利用には至らなかった。本調査の目的は,当法人に所属する理学療法士の研修会への参加状況について実態を把握し,支援制度との隔たりを探ることにある。
【方法】
当法人理学療法士16名(管理職種除く)を対象に,2015年度に参加した有料の研修会について,研修会名,開催期間,開催場所,主催,参加費用,参加に関わる諸経費(交通費,宿泊費)を調査した。なお,発表を伴う学会参加(4件)については,慣例的に出張として参加を認めているため,集計対象から除外した。
【結果】
研修会の参加回数は62回(延べ日数95日),平均参加数は3.9回,最多は15回,最小は0回であった。研修会の内容は運動器理学療法分野(89%)が最も多く,次いで基礎理学療法分野,内部障害理学療法分野(各5%)となった。開催期間は1日(74%)が最も多く,次いで2日間(16%)であった。参加費用の年間総額は989,760円(諸経費含み1,411,592円),1人当たりの平均は61,860円(諸経費含み88,850円),最多は158,000円(諸経費含み223,000円)であった。1回当たりの参加費用は平均15,405円(諸経費含み20,166円)であった。参加費用が,諸経費を含めて30,000円以内で参加が可能な研修会は51件(82%)であった。
【結論】
参加頻度には個人差があるものの,研修会への参加状況としては活発であることが把握できた。また,参加費用についてもその負担額は決して少額ではないことも分かった。支援制度については,30,000円に収まる範囲内の研修会が大半を占めており,金額設定は妥当な額であると思われた。支援制度が十分に活用されなかったことは,精査が必要であるが,スタッフに周知されていなかった可能性や,30,000円以内に収めるための予算立て,管理職側に研修会参加の意思を上申しなければならない状況等が,積極的な利用の妨げになっていることが考えられる。今後は支援制度の周知を図るとともに,利用しやすい環境を整備していく必要があると思われた。
勉強会や研修会,講習会,学術大会等(以下,研修会)へ参加し,自己研鑽を続けるスタッフをどのように支援するか。当法人は2015年より,支援制度として年間30,000円を目安に研修会へ出張として参加させると規定し,参加費用や交通費,宿泊費等を法人が負担することとした。しかし,出張として研修会に参加したのは2件にとどまり,積極的な支援制度の利用には至らなかった。本調査の目的は,当法人に所属する理学療法士の研修会への参加状況について実態を把握し,支援制度との隔たりを探ることにある。
【方法】
当法人理学療法士16名(管理職種除く)を対象に,2015年度に参加した有料の研修会について,研修会名,開催期間,開催場所,主催,参加費用,参加に関わる諸経費(交通費,宿泊費)を調査した。なお,発表を伴う学会参加(4件)については,慣例的に出張として参加を認めているため,集計対象から除外した。
【結果】
研修会の参加回数は62回(延べ日数95日),平均参加数は3.9回,最多は15回,最小は0回であった。研修会の内容は運動器理学療法分野(89%)が最も多く,次いで基礎理学療法分野,内部障害理学療法分野(各5%)となった。開催期間は1日(74%)が最も多く,次いで2日間(16%)であった。参加費用の年間総額は989,760円(諸経費含み1,411,592円),1人当たりの平均は61,860円(諸経費含み88,850円),最多は158,000円(諸経費含み223,000円)であった。1回当たりの参加費用は平均15,405円(諸経費含み20,166円)であった。参加費用が,諸経費を含めて30,000円以内で参加が可能な研修会は51件(82%)であった。
【結論】
参加頻度には個人差があるものの,研修会への参加状況としては活発であることが把握できた。また,参加費用についてもその負担額は決して少額ではないことも分かった。支援制度については,30,000円に収まる範囲内の研修会が大半を占めており,金額設定は妥当な額であると思われた。支援制度が十分に活用されなかったことは,精査が必要であるが,スタッフに周知されていなかった可能性や,30,000円以内に収めるための予算立て,管理職側に研修会参加の意思を上申しなければならない状況等が,積極的な利用の妨げになっていることが考えられる。今後は支援制度の周知を図るとともに,利用しやすい環境を整備していく必要があると思われた。