[P-MT-42-1] 年代別TKA患者の機能面における術後経過
Keywords:TKA, 年代別, 機能評価
【はじめに】
全人工膝関節形成術(以下TKA)は安定した除痛効果が期待でき,術前よりも歩行能力の向上やADL動作獲得が可能である。今回,年代別に運動機能面の調査を行った。
【対 象】
当院にて2012年4月~2015年7月までに初回TKAを施行し,1年以上当院にて術後フォローが可能であった429例(男性120例,女性309例,平均年齢74.0歳)を対象とし,手術時年齢において,50代19例,60代84例,70代214例,80代以上112例に分けた。
【方 法】
手術前,3ヵ月,1年時における膝関節屈曲60°での等尺性膝伸展筋力,10m歩行時間,Time up and Go Test(以下TUG),術側片脚立位時間の調査を行った。
【結 果】
1年時,筋力は50代34.9kgf(術前27kgf,3ヵ月27.2kgf),60代37.2kgf(術前24.8kgf,3ヵ月24.9kgf),70代30.3kgf(術前21.1kgf,3ヵ月22.7kgf),80代27.3kgf(術前19.8kgf,3ヵ月21.4kgf)であった。
10m歩行時間は50代7.6秒(術前9.7秒,3ヵ月8.3秒),60代8.4秒(術前10.0秒,3ヵ月9.3秒),70代10.2秒(術前11.7秒,3ヵ月10.6秒),80代11秒(術前13.6秒,3ヵ月11.3秒)であった。
TUGは,50代7.8秒(術前8.9秒,3ヵ月7.8秒),60代8.3秒(術前9.2秒,3ヵ月8.5秒),70代10.2秒(術前11.7秒,3ヵ月10.3秒),80代11.1秒(術前14.6秒,3ヵ月10.2秒)であった。
片脚立位時間は50代50.5秒(術前34.0秒,3ヵ月51.3秒),60代53.5秒(術前9.3秒,41.2秒),70代24.2秒(術前11.7秒,3ヵ月24.9秒),80代は13.5秒(術前8.5秒,3ヵ月12.8秒)であった。
【結 論】
今回の結果から,術後1年時において,各年代とも筋力,歩行,バランスの改善を認めた。術後3ヵ月時での改善は,片脚立位時間が50代,60代が70代,80代の高齢世代よりも著明であった。そのため,70代,80代の高齢世代に対して早期からのバランス機能への治療の立案や工夫が必要だと考える。
全人工膝関節形成術(以下TKA)は安定した除痛効果が期待でき,術前よりも歩行能力の向上やADL動作獲得が可能である。今回,年代別に運動機能面の調査を行った。
【対 象】
当院にて2012年4月~2015年7月までに初回TKAを施行し,1年以上当院にて術後フォローが可能であった429例(男性120例,女性309例,平均年齢74.0歳)を対象とし,手術時年齢において,50代19例,60代84例,70代214例,80代以上112例に分けた。
【方 法】
手術前,3ヵ月,1年時における膝関節屈曲60°での等尺性膝伸展筋力,10m歩行時間,Time up and Go Test(以下TUG),術側片脚立位時間の調査を行った。
【結 果】
1年時,筋力は50代34.9kgf(術前27kgf,3ヵ月27.2kgf),60代37.2kgf(術前24.8kgf,3ヵ月24.9kgf),70代30.3kgf(術前21.1kgf,3ヵ月22.7kgf),80代27.3kgf(術前19.8kgf,3ヵ月21.4kgf)であった。
10m歩行時間は50代7.6秒(術前9.7秒,3ヵ月8.3秒),60代8.4秒(術前10.0秒,3ヵ月9.3秒),70代10.2秒(術前11.7秒,3ヵ月10.6秒),80代11秒(術前13.6秒,3ヵ月11.3秒)であった。
TUGは,50代7.8秒(術前8.9秒,3ヵ月7.8秒),60代8.3秒(術前9.2秒,3ヵ月8.5秒),70代10.2秒(術前11.7秒,3ヵ月10.3秒),80代11.1秒(術前14.6秒,3ヵ月10.2秒)であった。
片脚立位時間は50代50.5秒(術前34.0秒,3ヵ月51.3秒),60代53.5秒(術前9.3秒,41.2秒),70代24.2秒(術前11.7秒,3ヵ月24.9秒),80代は13.5秒(術前8.5秒,3ヵ月12.8秒)であった。
【結 論】
今回の結果から,術後1年時において,各年代とも筋力,歩行,バランスの改善を認めた。術後3ヵ月時での改善は,片脚立位時間が50代,60代が70代,80代の高齢世代よりも著明であった。そのため,70代,80代の高齢世代に対して早期からのバランス機能への治療の立案や工夫が必要だと考える。