The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本スポーツ理学療法学会 » ポスター発表

[P-SP-07] ポスター(スポーツ)P07

Sat. May 13, 2017 3:30 PM - 4:30 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本スポーツ理学療法学会

[P-SP-07-5] バドミントン大会のメディカルサポート報告
東京都八王子市での3年間の活動から

元井 康弘1, 三宅 英司1, 宮武 智子1, 鈴木 美岐1, 和田 晃1, 小川 潤1, 馬場 烈志1, 金子 弥樹2, 門馬 博3 (1.永生クリニックリハビリテーション科, 2.永生クリニック診療科, 3.杏林大学保健学部理学療法学科)

Keywords:バドミントン, 疼痛部位, メディカルサポート

【はじめに,目的】

我々は第49回日本理学療法学術大会にて,東京都八王子市バドミントン大会でメディカルサポート(以下サポート)を行った選手の性と疼痛部位の関連について報告した。本報告は大会サポートでの選手の希望内容と理学療法士のサポート内容を明らかにして,性や年代,疼痛部位との関連を検討することを目的とした。


【方法】

調査は平成25年度から平成27年度の3年間(合計39大会)でサポートを実施した選手を対象に,コンディション記入用紙を用いて後方視的に行った。調査項目は性,年齢,身長,体重,疼痛部位,希望内容,サポート内容とした。年代は19歳未満を少年群,19歳以上40歳未満を青年群,40歳以上60歳未満を壮年群,60歳以上を老年群に群分けした。希望内容とサポート内容は徒手療法,テーピング,アイシング,筋力トレーニング(以下筋トレ),医療相談に分類した。疼痛部位と希望内容,サポート内容は3年間の延べ数を算出した。希望内容は性と年代のそれぞれの関連についてχ2検定を実施した。サポート内容は性(層変数:年度)と年代(層変数:年度)と疼痛部位のそれぞれの関連について,χ2検定を実施した。χ2検定にて統計学的有意差を認めた項目は調整済み残差を検討した。統計学的検討はSPSS Ver.22を使用し,有意水準は5%とした。


【結果】

3年間でサポートを行った選手は合計421名(男性136名,女性285名,年齢39.2±17.2歳,身長161.3±8.7cm,体重57.3±10.6kg)で,年代は少年群79名,青年群100名,壮年群172名,老年群43名であった。疼痛部位は延べ3,392部位で,上位6部位は膝関節,肩関節,腰椎及び骨盤,足関節及び足部,下腿,肘関節の順であった。希望内容は延べ562件で,徒手療法(49.5%),医療相談(26.5%),テーピング(19.6%),アイシング(4.4%),筋トレ(0%)の順に高率であった。希望内容と年代は有意な関連(P<0.01)を認め,少年群のアイシングが有意に高率であった。サポート内容は延べ1,741件で,徒手療法(47.7%),医療相談(20.9%),筋トレ(14.9%),テーピング(13.8%),アイシング(2.8%)の順に高率であった。サポート内容と年代は各年度とその合計で有意な関連(P<0.01)を認め,少年群のアイシングは各年度を通して有意に高率であった。サポート内容と疼痛部位は有意な関連を認め(P<0.01),腰椎及び骨盤と下腿の徒手療法,肩関節の筋トレ,肘関節のテーピング,足関節及び足部のテーピングとアイシングが有意に高率であった。性は希望内容とサポート内容ともに有意な関連を認めなかった。


【結論】

バドミントン大会のサポートは年代や疼痛部位により希望内容やサポート内容が異なるため,大会の特徴を考慮した準備と対策が必要と考える。