The 52st Congress of Japanese Society of Physical Therapy

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日本地域理学療法学会 » ポスター発表

[P-TK-22] ポスター(地域)P22

Sun. May 14, 2017 11:40 AM - 12:40 PM ポスター会場 (国際展示場 展示ホール8)

日本地域理学療法学会

[P-TK-22-2] ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の韓国においての有効可能性について

康 徳龍1,2 (1.新潟医療福祉大学, 2.千葉柏リハビリテーション学院)

Keywords:ロコモティブシンドローム, 地域, 高齢者

【はじめに,目的】

高齢者問題は日本だけではなく世界的に大きな課題である。特に韓国は世界でも例がない高齢者の急増状態である。2016年現在65歳人口比率が13.29%(韓国統計庁より)で日本(26.7%2015年内閣府より)より低いが2050年には日本とほぼ同じ高齢化率になる推移をしている。また,老人人口比率が7%から21%になるまでの期間が日本は37年であったが,韓国は27年で高齢化になる期間が短い。韓国は2008年から老人長期療養保険制度(日本の介護保険制度)は施行しているが,日本より高齢化社会に対し対策として遅れているのが現状である。今回の研究は日本発想である運動器症候群(ロコモティブシンドローム:以下ロコモ)が韓国でも有効であるか検討することが目的である。また,異分化の韓国の高齢者の特徴を知ることである。

【方法】

対象者は市町村にある老人総合福祉館に通う60才以上の高齢者180名である。性別:男子34女子146である。ロコモ度測定は事前に専門家による翻訳と翻訳会社に依頼し翻訳した。また逆翻訳しパイロット試験後に韓国語斑として使用した。測定項目はロコモ25と2ステップテスト(最大2歩ステップ時の距離を身長で除す),立ち上がりテスト(10・20・30・40cmの台からの起立)を行った。筋力やバランスが落ちてきている状態をロコモ度I,移動機能の低下が進行している状態をロコモ度IIとした。また,日常生活での行事や移動,転倒に関する基本質問5つ項目を調査した。

【結果】

ロコモ度についてロコモ度Iは男性4名女性83名ロコモ度IIは男性16名女性57名でロコモ度該当ない人は男性3女性2名で合った。男性・女性のロコモ度I42%,59%ロコモ度IIが49%,40%ロコモ度該当ない人は9%,1%を示し男女共にロコモIの人が多かった。また,性別,体重には有意差(p<0.05)があった。年齢は60,70,80歳代別に分けて結果有意差(p<0.05)があった。基礎体力の握力,TUG,片脚立についても全ての項目で有意差(p<0.05)があった。



【結論】

韓国でも急増する高齢者に対する。骨・関節・筋肉・神経といった運動器傷害による移動機能の低下を把握するロコモティブシンドローム(運動器症候群)を早期に対策を構築することはとても重要である。本研究は韓国でも日本発想のロコモが韓国での有効性について調査した。今回の調査は韓国老人福祉館に不定期で週一回以上通う方であったため地域性や範囲の制限があったが韓国でもロコモティブシンドロームの測定が有効であると示唆した。