[P-YB-17-3] 地域医療魚沼学校による魚沼限界集落転倒予防の取り組み
Keywords:虚弱高齢者, 転倒予防, 健康寿命延伸
【目的】
魚沼市は高齢化率が2015年に33.32%に達し,現在すでに厚生労働省が打ち出した2025年問題に直面していると言える。さらに2025年には魚沼市の高齢化率が40%を超えることが推測され,現行のままでは異次元の高齢化問題に直面する。
そのため,魚沼市では全国的に見ても早期に高齢者の健康寿命を延伸させ,介護を必要とする虚弱高齢者を減らす必要がある。虚弱高齢者を減らす一つの方法として,寝たきりになる割合の21%が骨折や関節疾患であり,骨折の8割が転倒であると報告があることから,転倒予防の重要性を地域住民に啓蒙し,骨折を防ぐことが重要である。そこで今回魚沼市の中でも限界集落といわれている山間部にある2つの集落に地域医療魚沼学校の事業の一環として出向し,転倒予防の重要性を市民に講演した。
地域医療魚沼学校は地域の医療を守り続けるために,住民と医療人が互いに学び,支えあい,健康を守る人材を育成する事業である。住民自ら人材であるという「住民こそ医療資源である」を合言葉に,地域や学校教育現場などで学生・研修医・専門他職種が講師となり,地域住民のなかでともに学んでいる。
地域医療魚沼学校ホームページ:http://www.uonuma-school.jp/
【方法】
限界集落住民を対象に,1.高齢者は転びやすい。2.転倒はなぜ危険か。3.転倒を起こす原因は。4.自分のバランス能力は。5.転倒を予防するには。の5つの大項目を中心に講演した。転倒の危険性や転倒予防の必要性を理解しやすくするために,筋力・バランス能力評価や予防体操の実技に多く時間を配分した。
【結果】
参加者の筋力・バランス能力評価を実施したところ,筋力・バランス評価時に年齢相応の筋力を発揮できない者や,バランスを保てない者が多数見られた。聴取をすると実際に自宅で転倒している者もいた。
【結論】
今回病院・医療と関わりが少ない魚沼限界集落住民を対象に転倒予防の講演を行った。講演中,年齢相応の筋力・バランス能力を発揮できない参加者や,実際に自宅で転倒している参加者もいたことから,地域に虚弱高齢者が多数いる印象を受けた。その為,転倒に伴う骨折患者に病院で治療・リハビリテーションを行うだけでなく,地域住民を対象とした転倒予防リハビリテーションを行い,虚弱高齢者を減らすことが2025年問題を乗り切る糸口の一つであると強く感じた。
また転倒予防を定着させるには,継続して関わることが大切であるため,今後定期的に転倒予防の重要性を伝えることを第一に行っていく。次に魚沼市と連携しながら転倒予防教室を地域住民主体で能動的に継続できる環境作りを行い,医療資源が少ない魚沼で転倒予防の定着を進めていく。そしてすでに2025年問題に直面している魚沼の地から転倒予防の重要性を発信し,魚沼市だけでなく全国の健康寿命延伸に対して努めていく。
魚沼市は高齢化率が2015年に33.32%に達し,現在すでに厚生労働省が打ち出した2025年問題に直面していると言える。さらに2025年には魚沼市の高齢化率が40%を超えることが推測され,現行のままでは異次元の高齢化問題に直面する。
そのため,魚沼市では全国的に見ても早期に高齢者の健康寿命を延伸させ,介護を必要とする虚弱高齢者を減らす必要がある。虚弱高齢者を減らす一つの方法として,寝たきりになる割合の21%が骨折や関節疾患であり,骨折の8割が転倒であると報告があることから,転倒予防の重要性を地域住民に啓蒙し,骨折を防ぐことが重要である。そこで今回魚沼市の中でも限界集落といわれている山間部にある2つの集落に地域医療魚沼学校の事業の一環として出向し,転倒予防の重要性を市民に講演した。
地域医療魚沼学校は地域の医療を守り続けるために,住民と医療人が互いに学び,支えあい,健康を守る人材を育成する事業である。住民自ら人材であるという「住民こそ医療資源である」を合言葉に,地域や学校教育現場などで学生・研修医・専門他職種が講師となり,地域住民のなかでともに学んでいる。
地域医療魚沼学校ホームページ:http://www.uonuma-school.jp/
【方法】
限界集落住民を対象に,1.高齢者は転びやすい。2.転倒はなぜ危険か。3.転倒を起こす原因は。4.自分のバランス能力は。5.転倒を予防するには。の5つの大項目を中心に講演した。転倒の危険性や転倒予防の必要性を理解しやすくするために,筋力・バランス能力評価や予防体操の実技に多く時間を配分した。
【結果】
参加者の筋力・バランス能力評価を実施したところ,筋力・バランス評価時に年齢相応の筋力を発揮できない者や,バランスを保てない者が多数見られた。聴取をすると実際に自宅で転倒している者もいた。
【結論】
今回病院・医療と関わりが少ない魚沼限界集落住民を対象に転倒予防の講演を行った。講演中,年齢相応の筋力・バランス能力を発揮できない参加者や,実際に自宅で転倒している参加者もいたことから,地域に虚弱高齢者が多数いる印象を受けた。その為,転倒に伴う骨折患者に病院で治療・リハビリテーションを行うだけでなく,地域住民を対象とした転倒予防リハビリテーションを行い,虚弱高齢者を減らすことが2025年問題を乗り切る糸口の一つであると強く感じた。
また転倒予防を定着させるには,継続して関わることが大切であるため,今後定期的に転倒予防の重要性を伝えることを第一に行っていく。次に魚沼市と連携しながら転倒予防教室を地域住民主体で能動的に継続できる環境作りを行い,医療資源が少ない魚沼で転倒予防の定着を進めていく。そしてすでに2025年問題に直面している魚沼の地から転倒予防の重要性を発信し,魚沼市だけでなく全国の健康寿命延伸に対して努めていく。