[RS-4-1] 間質性肺炎急性増悪例
安定期における間質性肺炎の呼吸リハビリテーションの有用性に関しては2014年のコクランレビューにおいて運動耐容能や呼吸困難,健康関連QOLが有意に改善すると報告されている。しかし,間質性肺炎はしばしば急性増悪をきたすことが知られている。急性増悪とは慢性経過中に新たな肺の浸潤影の出現とともに急速な呼吸不全の進行が見られる病態であり,わが国で提唱された概念である。本病態は一般的に予後不良と認識されているが治療有効な症例も臨床において経験する。今回,間質性肺炎急性増悪と診断され,急性期より呼吸理学療法を開始した症例を提示する。
【症例提示】
患者:男性,診断名:間質性肺炎急性増悪
現病歴:20XX年4月,発熱,息切れの悪化あり,救急外来受診した。胸部X線にて浸潤影出現,動脈血液ガス(室内気)pH 7.468,PaCO2 31.8torr,PaO243.2torrと呼吸不全を認め,間質性肺炎急性増悪と診断され入院となった。
内科的治療として薬物療法はステロイドパルス療法等が開始,呼吸管理はNPPV装着となった。第2病日より呼吸理学療法開始,NPPV装着下でSpO298%,下肢の自動運動を実施すると咳嗽誘発され,呼吸困難が悪化した。第3病日,NPPV装着下で端座位実施,咳嗽が誘発されることもなく,SpO2は94-98%で推移。安定していたため立位まですすめる。第6病日,呼吸管理はNPPV離脱し,ネーザルカニューラの酸素吸入となる。呼吸理学療法実施時は酸素流量を増量して行い,SpO290%以上で室内歩行が可能となった。第8病日には廊下歩行へとすすめることができた。
本症例は間質性肺炎急性増悪の急性期治療と併行し,早期より呼吸理学療法を実施した。急性期において実施すべき評価や抽出された問題点を述べつつ,呼吸理学療法の実際について報告する。
【症例提示】
患者:男性,診断名:間質性肺炎急性増悪
現病歴:20XX年4月,発熱,息切れの悪化あり,救急外来受診した。胸部X線にて浸潤影出現,動脈血液ガス(室内気)pH 7.468,PaCO2 31.8torr,PaO243.2torrと呼吸不全を認め,間質性肺炎急性増悪と診断され入院となった。
内科的治療として薬物療法はステロイドパルス療法等が開始,呼吸管理はNPPV装着となった。第2病日より呼吸理学療法開始,NPPV装着下でSpO298%,下肢の自動運動を実施すると咳嗽誘発され,呼吸困難が悪化した。第3病日,NPPV装着下で端座位実施,咳嗽が誘発されることもなく,SpO2は94-98%で推移。安定していたため立位まですすめる。第6病日,呼吸管理はNPPV離脱し,ネーザルカニューラの酸素吸入となる。呼吸理学療法実施時は酸素流量を増量して行い,SpO290%以上で室内歩行が可能となった。第8病日には廊下歩行へとすすめることができた。
本症例は間質性肺炎急性増悪の急性期治療と併行し,早期より呼吸理学療法を実施した。急性期において実施すべき評価や抽出された問題点を述べつつ,呼吸理学療法の実際について報告する。