第6回日本地域理学療法学会学術大会

講演情報

教育講演

教育講演4

[K4] 教育講演4

2019年12月15日(日) 09:30 〜 10:30 第1会場 (テルサホール)

IoTを活用した介護予防:てくてくビーコンプロジェクト
講師:福間真悟
司会:紙谷 司

09:30 〜 10:30

[K4-01] IoTを活用した介護予防:てくてくビーコンプロジェクト

*福間 真悟1 (1. 京都大学医学研究科人間健康科学系専攻京阪神次世代グローバル研究リーダー育成コンソーシアム(K-CONNEX))

急速に進む高齢化社会に伴う内的・外的要因の変化により、「老い」を支えるヘルスシステムは限界を迎えている。「介護付き有料老人ホーム」は、高齢者の健やかな住まいを確保するための仕組みの一つであり、衣食住だけでなく医療・介護など、高齢者の生活に関わるハードとソフト両面の多様な要素から構成される。我々は、生活・医療・介護の現場から得られる多様なデータを統合・分析し、具体的な健康課題を抽出することで、高齢者が安心して生活できる新たな健康コミュニティ構築を目指している。
本プロジェクトでは、健康に関わる重要な情報である暮らしぶりを可視化するために、高齢者にも受容可能なIoT機器としてビーコンを利用している。ビーコンで測定される行動データから活動量や交流をとらえ、不活動の原因を探索することで、将来の寝たきりを予防するための早期介入が可能になる。
また、本プロジェクトでは、高齢者の健康的な行動選択を後押しするために、京都市立芸術大学と連携したアートによるコミュニケーションデザインや、行動経済学的ナッジアプローチを取り入れ、その効果検証を行っている。
本セッションでは、プロジェクト紹介を通して、地域高齢者の介護予防の具体的なアクションにつながるディスカッションを行っていきたい。