第6回日本地域理学療法学会学術大会

Presentation information

一般口述

訪問・通所1

[O] 一般口述8

Sat. Dec 14, 2019 5:40 PM - 6:40 PM Room2 (East Building 2nd Floor, Seminar Room)

座長:桑山 浩明(介護老人保健施設 ローランド 訪問リハ)

[O-045] 指定訪問リハビリテーションの終了状況と終了後の生活状況について

*立花 貴弘1、高林 未知枝1、六角 一大1 (1. 河北ファミリークリニック南阿佐谷訪問リハビリテーション部)

Keywords:訪問リハビリ、終了、生活状況

【はじめに】2015年の高齢者の地域における新たなリハビリテーションの在り方検討会報告書において『生活機能の低下した高齢者に対しては、「心身機能」「活動」「参加」のそれぞれの要素にバランスよく働きかけ、日常生活の活動を高め、家庭や地域・社会での役割を果たし、一人ひとりの生きがいや自己実現を支援して、QOL の向上を目指すことが重要』とされており、それを踏まえて訪問リハビリ事業を行うことが求められている。そのため、本調査では、訪問リハビリの終了状況や終了後の生活状況を調査し、今後の訪問リハビリの進め方の一助となることを目的とした。
【方法】対象は2016年1月1日から2017年12月31日の間に訪問リハビリを終了した91名(男性46名、女性45名)とした。調査項目は、年齢、主疾患区分、要支援・要介護度認定区分、訪問リハビリ継続期間、終了理由を診療録、計画書より後方視的に調査した。また、終了者のうち終了後訪問の了承を得られた者の開始時・終了後訪問時のADL<Barthel Index(以下BI)にて評価>・IADL<Frenchay Activities Index(以下FAI)にて評価>、終了後訪問時の生活状況を調査した。
【結果】年齢は40-64歳3名、65-74歳13名、75-84歳36名、85歳以上39名であった。主疾患区分は、整形疾患34%、呼吸器・心疾患18%、脳血管疾患16%、内部疾患15%、廃用症候群10%、難病7%であった。要支援・介護度認定区分は要支援1・2 17%、要介護1 22%、要介護2 24%、要介護3以上 37%であった。継続期間は、3か月未満34%、3か月以上6か月未満35%、6か月以上1年未満15%、1年以上2年未満14%、2年以上1%であった。終了理由は目標達成・軽快56%、入院・入所・死亡33%、その他(断り・転居)11%であった。目標達成・軽快者の51名のうち35名(全体の38%)に終了後訪問(終了後14日から44日以内)を実施した。すべての者が開始時と比較して終了後訪問時でBI、FAIが維持・向上していた。また、終了後訪問の時点でサービスとして24名がデイサービス・ケアを利用しており、1名を除くすべての者がデイサービスや買い物等で自宅外での活動を行っていた。27名が家事動作や趣味活動など自宅内での活動を行っていた。
【結論】本調査では、訪問リハビリの終了状況や終了後の生活状況を調査した。終了後訪問時点で、大多数の者がデイサービスや買い物等で自宅外での活動を行っており、自宅内でも家事動作や趣味活動を行っていた。これらの結果より改めて活動や参加につながる目標を設定し、それに向けて進めていくことの重要性を認識した。

【倫理的配慮、説明と同意】
利用者およびその家族へは,訪問リハビリ導入時に研究や学会発表等における個人情報の一部利用について説明し同意を得た。またデータ処理時には利用者個人が特定できないように実施した。