会長挨拶
第42回風力エネルギー利用シンポジウム開催にあたって
一般社団法人日本風力エネルギー学会会長前田 太佳夫三重大学 工学部 |
本年度はコロナウイルス感染症のため,国内の多くの風力イベントが中止され,風力エネルギー利用シンポジウムの開催の是非についても検討致しました.その結果,このような状況だからこそ,風力エネルギー利用シンポジウムだけでも開催して情報発信や情報交換をする場を提供すべきである、との結論に至り,参加者の皆様の安全を考えて、オンラインで開催することに致しました。
本年度のシンポジウムではオンライン開催ならではの企画として、温暖化対策に関連する分野で世界的な功績を挙げてこられた研究者にメッセージをいただくことになり、名古屋大学未来材料・システム研究所未来エレクトロニクス集積研究センター長の天野浩教授からビデオメッセージをいただけることになりました。天野先生は現代生活にはなくてはならない「青色LED」に必要な高品質結晶創製技術の発明により赤崎勇博士、中村修二博士とともに2014年にノーベル物理学賞を受賞されています。
第1日目は、再生可能エネルギーの主力電源化に向けて、所轄官庁の第一線で活躍されている方々や学協会および学識経験者の方々に風力エネルギーの最新情報と今後の方向性についてご講演をしていただきます。また、本会の取り組みとして、若手や女性の活躍のための環境整備や研究会活動について発表が行われます。
第2日目は、風力エネルギーの高度利用および関連技術について研究発表が行われます。今後の展開が期待される洋上風力発電をはじめ,気象・海象,小形風車,系統・電気システム,新しい風力技術,経済性・社会受容性など,本会ならではの幅広い分野にわたります.
多くの皆様にご参加いただき、活発な議論を通じて、我が国の風力発電の進歩ならびに風力発電産業の活性化に寄与することを願います。