第16回全日本民医連看護介護活動研究交流集会

研究における倫理的配慮とその記述方法

抄録の作成および発表に際しては、次のことに留意してください。
 
1 研究対象者へは研究内容および研究結果の公表等について説明をし、対象者の自由意志で諾否が決定され、承諾が得られたのかを明記してください。対象者の判断能力が低下していると考えられる場合(たとえば重度の認知症、急性期の状態にある精神障害者、重度の意識障害者など)は、本人に代わる重要他者から承諾が得られた旨を明記してください。
 
2 研究対象者へのプライバシーの配慮として、抄録の記述内容で研究対象者が特定できないようにしてください。固有名詞(当院・当病棟も含む)・写真などを掲載する場合は、研究結果を示すのにどうしても必要な場合のみにし、掲載することで研究対象者が特定できないよう十分配慮し、掲載の承諾を得られた旨を明記してください。
 
3 研究に際しては、一般的に所属施設の倫理委員会の承認を得て実施することが求められています。倫理委員会がない場合にはそれに相当する決定機関など、複数の第三者による組織的了解を得ていることを明記してください。
 
4 研究への参加によって対象への不利益や負担が生じないように配慮し、その旨を明記してください
 
5 個人情報の取り扱いは、個人情報保護法、「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取り扱いのためのガイドライン等」(厚生労働省)、「看護者の倫理綱領」(日本看護協会)および所属施設の規定に従ってください。
 
6 文献から図・表や本文を引用する場合は、著作権に配慮し出典を明記してください。
 
7 既存の尺度を使用する場合は尺度の作成者から許諾を得ていること、あるいは出典を明記してください。
 
8 利益相反※1がある場合は、下記の記入例を参考にその旨を明記してください。公表資料(発表資料、ポスター、抄録等)に利益相反の有無を記載し自己申告することにより、その研究結果の中立性と公明性を確保して研究の責務に適切にはたしていることを実証する必要があります。
※1 利益相反とは教育や研究によって特定の企業の活動に深く関与し、研修者個人が得る利益と公正な教育・研究における責任とが衝突・相反する状態のことです。

記入例)「本演題発表に関連して、過去1年間に△△社から研究者所属の看護部への委託研究費・奨学寄附金などの研究費、および個人的な謝礼を受けている。」
 
 
第16回看護介護活動研究交流集会
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