第11回 日本緩和医療薬学会年会

セッション情報

シンポジウム

[S-21] シンポジウム21 私が乳がん!?家庭、仕事は?乳がんサバイバーのエンパワーメント~患者さんの思い、多職種での支援~

2017年6月4日(日) 14:00 〜 16:00 第2会場 (特別会議場)

オーガナイザー・座長:里見 眞知子 (医療法人社団 慈成会 東旭川病院), 座長:蟹谷 和子 (旭川赤十字病院)

日本人女性は年間約8万人が乳がんに罹患し、女性のがん罹患率の中で、乳がんは第1位となっている。また、2016年12月21日開催の第63回がん対策推進協議会議において、がん死亡率(75歳未満年齢調整死亡率)は全体目標20%減に対して16%減であったと報告された。
一方、乳がんは前回1995-2005年10年間で13.6%の増加、2005-2015年10年間で2.7%の増加と、減速したとはいえ他臓器に比較し死亡率が増加している結果であった。
 タレント北斗晶氏が乳がん罹患を表明し、手術やその後の化学療法・放射線療法も会見の中で明らかにしたり、フリーアナウンサー小林麻央氏が乳がんと診断されてから現在までの治療についてブログに記載することにより、女性の乳がんの関心度は高まり、検診の予約が取りにくい状況が継続している。
 また、乳がんは近年の治療薬の増加により、遠隔転移(骨転移以外の重要臓器)があっても、予後は非常に長くなっている。それとともに、サポートの内容は多様性を示す。
  本シンポジウムでは、実際に乳がん治療中の患者さまからご自身のお話を、また、乳腺専門医、緩和ケア認定看護師、がん専門薬剤師として第一線でご活躍の各先生からご経験を発表していただく。
 このシンポジウムを通して、我々、薬剤師が乳がん患者のエンパワーメントに対して、何ができるのか、薬物療法においてどのようなサポートが必要なのか考えたい。
注)エンパワーメントとは健康に影響を及ぼす行動や意思決定を、人々がよりコントロールできるようになるプロセスとWHOは定義している。