Japanese society of radiological technology kinki branch

Presentation information

Oral Presentation

General Radiography

Sun. Jan 21, 2018 10:35 AM - 11:35 AM Room1 (2階)

座長:宮島 祐介(奈良県立医科大学附属病院)、西端 豊(大阪医科大学附属病院)

11:25 AM - 11:35 AM

[23] The effect of positioning on lower limbs alignment in total lower limbs radiography

*川東 祐太1、高尾 友也1、松澤 博明1 (1. 大阪大学医学部附属病院)

【背景・目的】変形性膝関節症の診断において単純X線画像は有用であり,特に下肢長尺立位撮影は荷重位状態でのアライメント評価をする上で重要である.本院では,下肢長尺立位撮影において膝蓋骨を膝中央にポジショニングすべく内外旋を行い撮影していたが(以下膝正面位),より自然に立った状態での荷重状態を評価できるよう,何も指示せず自然に立ってもらうポジショニングで撮影するように見直した(以下自然位).しかしながら,ポジショニングの違いが下肢アライメントにどのような影響を与えるかは分かっていない.そこで本研究では,自然位での下肢アライメント評価が可能であるかを検討した.

【方法】人工膝関節置換術を行った患者の中で,2017年3月~2017年7月に自然位で下肢長尺立位撮影を行った画像と,過去の膝正面位で撮影を行った画像とで下肢アライメントの比較を行った.下肢長尺画像上でMikulicz line(大腿骨頭中心と足関節中心を結ぶ下肢機能軸)と脛骨近位関節面を求めた.Mikulicz lineと脛骨近位関節面との交点を算出し,交点が関節面のどこを通るかの割合を%MA(最外側点を0%と基準)と定義し,自然位と膝正面位とで比較した.

【結果・考察】自然位の方が膝正面位に比べて%MAが大きくなる傾向があった.自然位と膝正面位の両者に相関があることが分かった.しかし,体位変化が下肢アライメント評価に大きく影響を与える症例もあった.その要因として,撮影時の足の幅や膝の屈曲による変化が考えられる.

【結論】下肢長尺立位撮影において自然位と膝正面位には相関があり,自然位での下肢アライメント評価が可能であることが示唆された.