5:10 PM - 5:20 PM
[40] Approach of a failure analysis for the linear accelerator system with reliability engineering
【背景】近年Linacは複数のシステムで構成され,システムの一つでも故障するとエラ-になり治療できないのが現状である.これを避けるため装置の保守を実施しているものの突発的な故障を経験する(故障問題).これはLinacの故障評価法が確立されていないことに起因する.
【目的】われわれは,故障問題の解決法に信頼性工学による故障分析をLinacへ応用(提案法),本手法の有効性を検討したので報告する.
【方法】①Linacの保守記録(過去9年間)から故障率と稼働時間の関係(故障率曲線)を求めた.②Linacユニット(高圧,加速・ビーム,真空,冷却,寝台,駆動,光学,制御,MLC,OBI,EPID,その他)に分類し故障割合を求めた.③故障による治療中止および遅延例(Fatal case)を抽出し累積ハザード法により形状パラメ-タ(m),平均故障間隔(MTBF)を推定した.
【結果】①故障率曲線はバスタブ状を示し故障率が22000時間以降,増加した.②故障割合は高圧(3.4%)加速・ビーム(13%),真空(1.0%),冷却(2.5%),寝台(11.7%)駆動(6.3%),光学(2.8%),制御(6.3%),MLC(11.1%),OBI(21.3%),EPID(5.3%),その他(15.5%)であった.③Fatal caseのm値は1.49,MTBFは4.2ヶ月であった. Linacの故障期が故障率の漸増する摩耗型と考える.今後,故障割合の高いユニットから順に予防保全を行う.
【結論】提案法による評価を基に適切な保守計画を立案し実行することで安定的な稼働が可能である.提案法は有効であると結論する.
【目的】われわれは,故障問題の解決法に信頼性工学による故障分析をLinacへ応用(提案法),本手法の有効性を検討したので報告する.
【方法】①Linacの保守記録(過去9年間)から故障率と稼働時間の関係(故障率曲線)を求めた.②Linacユニット(高圧,加速・ビーム,真空,冷却,寝台,駆動,光学,制御,MLC,OBI,EPID,その他)に分類し故障割合を求めた.③故障による治療中止および遅延例(Fatal case)を抽出し累積ハザード法により形状パラメ-タ(m),平均故障間隔(MTBF)を推定した.
【結果】①故障率曲線はバスタブ状を示し故障率が22000時間以降,増加した.②故障割合は高圧(3.4%)加速・ビーム(13%),真空(1.0%),冷却(2.5%),寝台(11.7%)駆動(6.3%),光学(2.8%),制御(6.3%),MLC(11.1%),OBI(21.3%),EPID(5.3%),その他(15.5%)であった.③Fatal caseのm値は1.49,MTBFは4.2ヶ月であった. Linacの故障期が故障率の漸増する摩耗型と考える.今後,故障割合の高いユニットから順に予防保全を行う.
【結論】提案法による評価を基に適切な保守計画を立案し実行することで安定的な稼働が可能である.提案法は有効であると結論する.