5:40 PM - 5:50 PM
[43] The analysis of proton stopping power ratio uncertainties related geometrical distribution of various tissue substitute materials using the stoichiometric calibration
【目的】陽子線治療の計画装置にはCT値と陽子線の阻止能比の変換テーブルを登録する必要がある.このテーブルを作成する際に用いるファントムには様々な組織の組成や密度を模したrodがあり,これらを任意に配置して測定を行う.本研究では,これらのrodの配置の違いによって生じる阻止能比の不確かさを検証することを目的とする.
【方法】ファントムのrodの配置はランダムな配置を含んだ6通りとした.それぞれ5回ずつCT撮影を行い,各rodのCT値を測定しそれぞれの平均値を求めた.次に,これらの測定値とSchneiderらによって提案されたstoichiometric calibrationに基づく方法によってHU値と阻止能を計算し,そのデータ点群からそれぞれの配置でのCT値-阻止能変換テーブルを作成した.最後にこれらの変換テーブルを比較し阻止能比の変動量を求めた.
【結果】それぞれの変換テーブルを用いて算出した各rodの阻止能比の変動量は平均で1.1 %であった.また,これらの変動量を肺組織,軟部組織,骨組織にわけて算出した場合,肺組織で3.1 %と最も高い値を示した.
【結論】本研究で求めた阻止能比の不確かさは,陽子線治療における飛程の不確かさに影響する.これらの不確かさを小さくする手段の1つとして,Dual Energy CTを用いる方法が挙げられるため,当院に導入予定であるDual Energy CTを用いた検討を今後の課題とする.
【方法】ファントムのrodの配置はランダムな配置を含んだ6通りとした.それぞれ5回ずつCT撮影を行い,各rodのCT値を測定しそれぞれの平均値を求めた.次に,これらの測定値とSchneiderらによって提案されたstoichiometric calibrationに基づく方法によってHU値と阻止能を計算し,そのデータ点群からそれぞれの配置でのCT値-阻止能変換テーブルを作成した.最後にこれらの変換テーブルを比較し阻止能比の変動量を求めた.
【結果】それぞれの変換テーブルを用いて算出した各rodの阻止能比の変動量は平均で1.1 %であった.また,これらの変動量を肺組織,軟部組織,骨組織にわけて算出した場合,肺組織で3.1 %と最も高い値を示した.
【結論】本研究で求めた阻止能比の不確かさは,陽子線治療における飛程の不確かさに影響する.これらの不確かさを小さくする手段の1つとして,Dual Energy CTを用いる方法が挙げられるため,当院に導入予定であるDual Energy CTを用いた検討を今後の課題とする.