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[58] 画像誘導放射線治療におけるkV-X線被ばく線量計算システムの開発
【目的】画像誘導放射線治療においてkV-X線画像は必要不可欠であり,近年の放射線治療では一般的に使用されている.また,追尾照射などの四次元照射法においては照射前,照射中のkV-X線画像を多数使用する.しかし,kV-X線画像取得における被ばく線量管理は皮膚表面の一部の代表点を用いた概算値評価が一般的であり,放射線治療に用いられる詳細な線量計算は行われていない.そのため,本研究では画像誘導放射線治療におけるkV-X線に対する被ばく線量計算システムの開発及び,体内における被ばく線量の評価を行った.
【方法】Vero4DRTに搭載されているkV-X線管モデルを汎用モンテカルロコードEGSnrcを用いて構築し水ファントムを用いて検証した.次に,9例の肺がん症例において3D-CBCT,相関モデル作成時,照射中モニタリング時における被ばく線量の計算を行い,線量分布及びDVH評価を行った.
【結果】水ファントムを用いた精度検証では深部線量百分率,軸外線量比において2.7%以内で実測と一致した.次に臨床症例における線量分布計算では,3D-CBCTにおいてPTV,皮膚,骨に対するD2ccは最大でそれぞれ6.0,5.6,32.3cGy/fractionであった.また,相関モデル作成時,照射中モニタリング時のPTV,皮膚,骨に対するD2ccは最大でそれぞれ6.0,9.3,48.4cGy/fractionであった.
【結論】kV-X線に対応した被ばく線量計算システムの開発を行い,3D-CBCT,相関モデル作成時,モニタリング時における被ばく線量を定量的に評価した.
【方法】Vero4DRTに搭載されているkV-X線管モデルを汎用モンテカルロコードEGSnrcを用いて構築し水ファントムを用いて検証した.次に,9例の肺がん症例において3D-CBCT,相関モデル作成時,照射中モニタリング時における被ばく線量の計算を行い,線量分布及びDVH評価を行った.
【結果】水ファントムを用いた精度検証では深部線量百分率,軸外線量比において2.7%以内で実測と一致した.次に臨床症例における線量分布計算では,3D-CBCTにおいてPTV,皮膚,骨に対するD2ccは最大でそれぞれ6.0,5.6,32.3cGy/fractionであった.また,相関モデル作成時,照射中モニタリング時のPTV,皮膚,骨に対するD2ccは最大でそれぞれ6.0,9.3,48.4cGy/fractionであった.
【結論】kV-X線に対応した被ばく線量計算システムの開発を行い,3D-CBCT,相関モデル作成時,モニタリング時における被ばく線量を定量的に評価した.