第27回近畿臨床工学会

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シンポジウム4

2021年9月25日(土) 12:30 〜 14:00 第3会場 (ZOOM)

座長:熊山 義久(大阪医専)、福井 隆一(昭生病院)

12:30 〜 12:40

[SY4-1] 全部見せます!オーバーナイト透析

*茂原 仁1 (1. 堀江やまびこ診療所)

堀江やまびこ診療所は在宅血液透析(以下、HHD)を中心に、オーバーナイト透析(以下、NHD)や長時間透析、日曜(週 4 回)透析など「しっかり透析」を提供すること、更には透析患者の就労を支援することを基本理念にして、2016 年 12 月、大阪市の南堀江に開院した。
オーバーナイト透析は就寝時間を透析に充てるため体感時間も短く、日中の時間を有効活用出来るなど、患者さんにとって多くのメリットがある。その反面、提供側にとって多くの課題があるのも事実である。
例えば、経営的な課題は常につきまとう。
一般的な透析が週3回、1回4時間とすると、我々が行っているNHDは週3回、1回8時間が平均であり、1人の患者で占有するベッドの時間は単純に考えて倍である。2018年の診療報酬改定で6時間以上の血液透析に対して加算が新設されたものの、4時間透析で得られる診療報酬の倍額を得られるわけでは無い。ましてやそれを深夜に行うとなると、深夜手当など自ずと人件費も高騰する。ましてや患者の交通の便を最優先にして大阪市内のど真ん中、南堀江で開院したことによる固定費(家賃など)の高さも重くのしかかる。
その他にも様々なNHD特有の課題を抱えながら、もう少しで開院から5年が経過しようとしている。
今回、これまでの5年間で経験した様々な課題を、医療の面からだけで無く経営の面からも簡単に紹介できればと思っている。