第27回近畿臨床工学会

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ME(機器管理)

座長:篠原 智誉(三菱京都病院 臨床工学科)、加藤 慎章(社会医療法人弘道会なにわ生野病院 臨床工学科)

[02-01] 電池交換アラーム低減への取り組み

*進藤 樹也1、大﨑 麻優1、田靡 恵吾1、山口 美優1、正木 昭次1 (1. 姫路聖マリア病院)

【背景】近年、医用テレメータのアラーム管理の重要性が指摘されており、各施設にて様々な取り組みがなされている。当院においても2020年2月から臨床工学技士によるモニタラウンドを実施し、適切な使用に努めている。業務開始後、A病棟は他病棟と比較して電池交換アラームの発生割合が多く、発生件数も多いことが判明した。今回電池交換アラーム低減のために取り組んだ結果、一定の効果が得られたため、若干の考察を踏まえ報告させていただく。

【目的】A病棟における電池交換アラームの発生件数を低減させる。

【方法】2020年11月から臨床工学技士がモニタラウンド実施時に、送信機(日本光電製ZS-611PおよびZS-630P)の電池交換を実施した。介入前(2020年2月~10月)と介入後(2020年11月~2021年4月)における電池交換アラームの発生件数を比較した。また事前に動作等に問題がないことを確認し、充電池の導入も行った。

【結果】電池交換アラームの件数は介入前で月平均41.9件であったが、介入後はすべての月において0件となった。また、モニター使用数に対する全アラームの発生割合は、介入後に減少傾向が見られた。

【考察】今回介入したことにより看護師の業務負担軽減になったのではないかと考え、またアラームの無駄鳴りが低減したことにより、アラームに対する看護師の意識が変化し、アラーム指数の減少傾向が見られたのではないかと考える。加えて、充電池を導入したことで、乾電池使用時よりも年間約40%のコスト削減が見込まれ、経済面においても寄与できた。ただし、A病棟は長期入院患者が多く、患者の入れ替わりがほとんど無いため、今回のような結果になったと考える。多職種で連携し、様々な視点から取り組む必要がある。

【結語】モニタラウンド実施により安全面・経済面および看護師の業務負担軽減に寄与できた。