The 27th Kinki Association for Clinical Engineers

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一般演題

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COVID-19②

座長:紙崎 絢(京都大学医学部附属病院 医療器材部)、楠本 繁崇(大阪大学医学部附属病院)

[10-04] 当センターにおけるCOVID-19に対する臨床工学技士の取り組み

*中村 亮太1、橘 健太郎1、小西 一樹1、米野 優美1、森本 良平1、菊池 佳峰1、砂原 翔吾1、木田 博太1、中村 年宏1、上野山 充1 (1. 大阪急性期・総合医療センター 臨床工学室)

【背景と目的】当センターでは、世界的な新型コロナ感染症(以下、COVID)の拡大に伴い、最大で高度救命救急センター16床、一般病棟44床と大阪コロナ重症センター30床を運用した、大阪府内のCOVID重症患者の受け入れの中核を担っている。臨床工学技士(以下、CE)は21名在籍し、COVID対応業務として、人工呼吸器等のME機器管理、V-V ECMO(以下、ECMO)、血液透析(以下、HD)を行っている。重症呼吸不全において重要な役割を担っているECMOやHD患者の受け入れは、患者数増加に伴って急激に増加することになった。そのため、多くのCEがCOVID対応業務に関わる必要があったため、業務の標準化・効率化を行ってきた。それらを振り返り、今後について検討を行う。
【取り組み】①ECMO、人工呼吸器の点検や稼働状況の確認は、ME機器管理システムを導入したタブレット端末を使用した。HDの指示確認やHD記録は透析支援システムを使用した。これらのシステムを用いることで、CEスタッフ間での情報共有、点検業務の標準化を行うことができた。また、電子カルテより情報を確認することができ、レッドゾーンの中での滞在時間を削減することが可能であった。②ECMOに習熟した救急医と連携し、当センターの標準となる送脱血管や回路構成などを決定した。症例に応じて構成を変更する場合は救急医と相談の上、標準構成から変化させ導入を行った。
【結果】現在、人工呼吸器約480例、ECMO24例、HD26例(計137回)を施行しているが、感染対策によりCE内での感染者は発生しておらず、業務上においても支障を来していない。ECMO症例では、CE内での標準化により、緊急導入など意思疎通が難しい場面においても、スムーズに導入することができ、導入時は1名、外回り1名の計2名で実施することが可能であった。
【結語】業務の標準化・効率化を行うことで、患者数の急激な増加にも対応することが可能であった。今後もCE内で情報を共有し、COVID業務の対策を講じていく必要性がある。