The 27th Kinki Association for Clinical Engineers

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一般演題

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教育

座長:橘 克典(大阪電気通信大学 医療健康科学部 医療科学科)、山下 繁(日本赤十字社 和歌山医療センター 臨床工学技術課)

[07-01] Zoom®を使用したオンライン形式によるメーカー機器メンテナンス講習会の経験

*三浦 巧1,2、大畑 雄咲1,2、椋本 匡俊1,2、玉垣 伸二1,2,3 (1. 医療法人 警和会 第二大阪警察病院、2. 臨床工学科、3. 麻酔科)

【背景】コロナ禍でメーカー主催の対面形式による機器メンテナンス講習会が開催されず、当院の技士が医療機器の点検・修理技術を習得しづらい状況にあった。
【目的】今回感染リスクがないオンライン形式での講習会を受講し、点検・修理技術を習得する事が出来たので報告する。
【方法】コロナ感染予防のためZoom®を用いたオンライン形式による講習会を当院技士2名が受講した。講習会ではメーカー側の映像として作業を行う手元、講師の顔、さらにメンテナンスマニュアルを映し、作業工程に応じ映像を切り替えて受講した。受講者側の映像として受講者の顔を映し、質疑応答以外では受講者側の音声を停止状態とし、院内放送や会話が漏れないよう個人情報に配慮した。
【結果】装置分解・組立・機能点検に大きな問題は無く、オンライン形式での機器メンテナンス講習会でも点検・修理技術を習得出来た。
【考察】今回経験したメンテナンス講習会の利点として、①講師と受講者の接触による感染リスクがない。②院内の作業環境、通信環境が整っていれば受講場所を選ばず、受講者は会場に出向く負担が減る。③メーカーは講習会場を設置する必要がなく、経費の削減になる。欠点として、①院内放送等で講師の音声が聞き取れない事があった。②講師側は受講者側の作業を確認する映像がなく、さらに音声を停止されているため作業工程が把握しづらかった。③受講者はカメラ画面を通しての作業確認になるため、基盤を分解・組立するような精密な作業の映像が小さく不鮮明で分かりづらかった。以上より、オンライン形式の講習会には、講師の声が聞き取れるような工夫と講師映像の整備及び受講者の作業映像追加が必要と考えられた。
【結語】オンライン形式の機器メンテナンス講習会は若干の改善点があるものの、大きな問題無く十分に技術の習得が出来た。オンライン形式は機器メンテナンス講習会の有用な一手段であると考えられる。