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内視鏡

座長:大山 寛子(加古川中央市民病院 臨床工学室)、高橋 俊将(京都府立医科大学附属病院 医療技術部 臨床工学技術課)

[12-01] 簡易漏水テスタを使用した送水タンクのリークチェック

*橋本 武昌1、二重 実1、穐山 有里紗1、和泉 大輝1、兼嶋 りな1、小林 靖雄1、中川 達雄1 (1. 公益財団法人天理よろづ相談所病院 臨床工学部)

【はじめに】

 消化器内視鏡において送水タンクのリークは,送気または送水の勢いが低下する原因となり得る.日常的な送水タンクの点検は,目視による外観のチェックのみである.今回,簡易漏水テスタを使用した送水タンクのリークチェック方法を考案したので報告する.



【材料および方法】

 オリンパス社製簡易漏水テスタ(WA23080A)のチューブ先端のアダプターを外し,三方活栓を接続したものをチェッカーとして使用した.

 オリンパス社製送水タンク(MAJ-902)を対象とし,送水タンクのガスチューブを接続するガス口金にチェッカーを接続.スコープに接続するチューブ先端(取付口金)を指で閉塞させ,圧をかける.チェッカーの目盛りが減少すればリークありと判定し,送水タンクを交換した.



【結果】

 送水タンクのリークを簡便に発見することができた.リークの原因はガスチューブのコネクター部のクラック,パッキンの脱落であった.



【考察】

 送気・送水不良を疑い送気・送水ボタンを交換しても改善しない場合,ノズルの詰まりを疑うことが多い.しかしスコープを修理に出しても問題なしと返却されることも経験する.

 送水タンクの外観チェックにおいて,滅菌蒸留水の補充の際の取付け不良やOリングパッキンの不良などに気をつけているが,ガス口金周辺は余程大きなクラックでもない限り目視では発見し難い.今回考案したチェッカーを用いれば容易に送水タンクのリークを検出できるため,送気送水不良発生時の原因箇所の特定または送水タンクの要因除外に有用であると考えられた.

 今後は送水タンクが原因で発生する送気送水不良を未然に防ぐべく,このチェッカーを日常点検にも導入したいと考えている.



【まとめ】

 簡易漏水テスタを使用した送水タンクのリークチェック方法を考案した.この方法は簡便に送水タンクのリークを発見できた.