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一般演題

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血液浄化③

[15-07] 透析患者の血液データ改善のための時間延長とそれに伴う保険点数の関係性

*東内 耀平1 (1. 八尾徳洲会総合病院)

【目的】

患者のkt/vの改善と診療点数の増加

【方法】

全透析患者(外来)の透析前と透析後の血液データを比較しBUNの値からkt/vを計算した。その中の一人に注目し、透析時間延長によってkt/vがどれだけ改善したのかを前後採血により評価した。又時間延長による診療点数の違いにも注目した。

【結果】

患者の同意を得て透析時間を4時間から5時間へ変更。延長前BUNは59.8→23.2であったのに対し変更後は67.5→14.7にまで減少した。kt/vは時間延長前1.12であったのに対し延長後は1.82まで上昇した。2020年度改定の診療点数においては4時間以上5時間未満の透析では2048点に対し、5時間以上の透析では2219点と一度の透析で135点の差が出た。

【考察】

今回の取り組みで得られたメリットは2つあり、1つは外来患者のkt/vを上げることが出来たことである。この結果を得ることが出来た理由としては主に時間延長が関係していると考察できる。この考察から患者のkt/vを上げるには時間延長をすれば良いが実際は患者自身の透析への理解度がそこまで高くないため、提案したとしても断られてしまうケースが多くなかなか延長にたどり着くことが困難である。又、ベッド数の問題や、帰宅時間の遅延など様々な問題があるが問題解決には至っていない。もう一つのメリットは診療点数の増加である。患者一人を4時間透析から5時間透析に変更する事により1年間で20000点の点数増加が見込めるが時間延長により発生した時間外労働なども考えれば病院にとってメリットなのかどうか悩ましいところである。