The 28th Kinki Association for Clinical Engineers

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一般演題

一般演題7
高気圧酸素・内視鏡・手術

Sun. Oct 9, 2022 3:50 PM - 4:50 PM 第3会場 (Zoom)

座長:日岡 昭博(淡海医療センター)、青木 佑司(大津赤十字病院)

[07-01] 2社の第一種高気圧酸素治療装置を使用して

*岡 由莉奈1、青木 京佑1、杉本 涼1、木村 唯子1、田邊 伸明1、寺村 聡1、廣畑 直実1、水野 明里2、松村 憲一3 (1. 社会医療法人 誠光会 淡海医療センター 臨床工学部、2. 社会医療法人 誠光会 淡海医療センター 眼科、3. 社会医療法人 誠光会 淡海ふれあい病院 脳神経外科)

背景
当院では、2006年12月の移転当初より環境整備を整え、高気圧酸素療法を施行し、事故なく安全な治療を提供してきた。
今日に至るまで、採算面の都合や患者数の減少、上層部の意見など当初2台設置していたSECRIST社製第1種高気圧装置(以下A社)を1台に減らし高気圧室閉鎖の可能性もあったが、2018年4月の診療報酬改定により、BARAMED社製高気圧装置(以下B社)を1台導入し、病院全体で患者数の増加に取り組んでいる。
今回、患者に適した装置を使用する為、2種類の第一種治療装置の機能面や操作性を比較・検討した。

方法
A社とB社それぞれの特性について比較する。
また、個々の患者に適した装置を使用するためにどのような工夫をしているのか、当院の治療装置を操作する臨床工学技士にアンケートを行った。

結果
A社製は全て手動ダイヤル式なので圧調整とレートの変更が容易で操作性に優れているが、減圧忘れなどのヒューマンエラーが発生する。対策としてタイマー設置が必要。
B社製は全自動運転のため、タイマーが不必要であり、減圧忘れがない点や、メニューに沿って加圧時間等を選択できる点、配管を繋ぎ換え酸素加圧方式と空気加圧方式が可能であるという点から、機能面・コスト面・安全面で優れていることが分かったが、全自動が故に操作性が煩雑な部分がある。 アンケート結果からは、耳抜きの慣れていない初回の患者には圧調整が容易なA社製を使用するなど、装置を使い分けている技士が多かった。

結語
操作する側から見ると、それぞれの装置の機能面や操作面等にメリット・デメリットがあると判明した。理想ではあるが、A社製の加圧・減圧の微調整ができる良い点と、B社製の全自動型の良い点を組み合わせたハイブリット装置があると、より早期に耳痛等など患者負担が軽減でき、またインシデント事例も減少させることができると考える。