09:30 〜 09:45
[21-01] 銅電解におけるSb(III)からSb(V)への酸化
司会:村山 憲弘(関西大学)
銅電解精製においてSbはAs,Biとともに一部は溶液に、一部はスライムに分配する。スライムのうち浮遊スライムと呼ばれる浮遊物のカソードへの付着は電気銅中の不純物の原因の一つである。水溶液中のアンチモンは3価(Sb(III))と5価(Sb(V))が安定なイオンであり、Sb(V)の一部は浮遊スライムの原因とされている。電解精製時のSb(III)の酸化は遅いとされているが、アノードでの酸素発生を伴う脱銅電解時のSb(III)の酸化挙動については明らかではない。本研究では、ローダミンB抽出吸光光度法によるSb(V)の分析を検討し、銅含有硫酸酸性水溶液中のSb(V)の分析が可能であることを確認した。次に陰イオン交換膜で仕切られた小型電解槽を用い、アノードに鉛、カソードに銅を使用して電解を行ったところ、アノード室においてSb(V)濃度は時間とともに増加し、6時間でその割合は80%以上となることがわかった。過剰の酸素ではSb(VI)が生成しなかったことから、鉛アノードにおいてSb(III)からSb(V)へ酸化されたことが示唆された。
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