一般社団法人資源・素材学会 平成26(2014)年度 春季大会

講演情報

企画講演

非鉄製錬における貴金属精製錬とリサイクル

2014年3月27日(木) 13:00 〜 16:55 第1会場 大会議室 (An301・302)

司会:山口 勉功(岩手大学)、武部 博倫(愛媛大学)、丹野 文夫(三井金属鉱業)

14:20 〜 14:40

[22-04] 銅電解殿物からのRh,Ruの濃縮・溶解⽅法

永井 燈文1、柴田 悦郎2、中村 崇2 (1. JX日鉱日石金属株式会社、2. 東北大学)

司会:武部 博倫(愛媛大学)

銅製錬所において、リサイクル原料に含まれる貴金属は銅電解殿物へ分配する。貴金属精製によって、RhおよびRuは殿物からSe,Teを含む残留物へ濃縮される。残留物はRh,Ru以外にCu,Se,Teを多く含有するので、これらを分離して濃縮して、Rh,Ruの水溶液を得る方法を報告する。硫酸浸出によりCuを浸出できるが、酸濃度が高いとRh, Ruも浸出されるため、酸濃度を30~40g/Lに調整する。Se,Teを分離する方法は、湿式法と乾式法を用いる。先に湿式法により、水酸化ナトリウム溶液中で空気酸化することで、Seが90%以上、Teが80%以上浸出できる。湿式法で分離できなかったSe,Teは、乾式法で、塩素ガス中で塩化物にして揮発分離する。塩素ガス中で1000~1100Kに加熱することでRh,Ru,Se,Teは塩化物になる。Se,Teの塩化物は、Rh,Ruの塩化物よりも蒸気圧が高いため、分離できる。Rh,Ruの塩化物やメタルは難溶性であるため、ナトリウム塩と混合して加熱することで、可溶性の塩にしてRh, Ruを含む水溶液を得る。上記方法の詳細および適正な条件を検討した結果を報告する。

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