09:45 〜 10:00
[25-02] 津波堆積物を⽤いた繊維質固化処理⼟の最適作製条件に関する⼀考察
司会:晴山 渉(岩手大学)
東北地方太平洋沖地震により発生した津波堆積物は膨大な量である.さらに,原子力発電所事故に伴う放射性物質の汚染も問題であり,放射性物質によって汚染された土壌の安全・安心の管理が急務である.この津波堆積物を繊維質固化処理土工法で再資源化し,放射能汚染土の覆土材に活用できれば,津波堆積物を有効活用し,かつ汚染土の安全保管ができるなど震災の復旧・復興に貢献できると期待される.覆土材に求められる性能には,優れた強度特性,高い耐久性,降雨に対する高い耐侵食性,雨水を地下に浸透させない難透水性などが考えられる.これらの性能を全て満足するためには,津波堆積物に加える水の量や古紙破砕物およびセメント系固化材の添加量を適切に決める必要があり,これまでは試行錯誤により諸条件を決定していた.しかし,この方法では時間および作業コストを要するため,より早急かつ簡易に最適な条件を決める必要がある.そこで,津波堆積物の締固め曲線をもとに繊維質固化処理土の最適な作製条件を決定する方法を提案した.本報告では室内土質試験を行い,提案方法が有用であることが考察できた.
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