11:30 〜 11:50
[26-03] 岩⽯の極低温下におけるせん断強度特性
司会:佐藤 晃(熊本大学)
低温液化燃料の岩盤内貯蔵施設の設計では,空洞周辺岩盤の熱応力解析が行われる。この熱応力解析で行う安全性評価では,極低温下における凍結岩盤の破壊包絡線(せん断強度特性)の把握が必要である。しかし,国内外を問わず極低温下における岩盤の破壊包絡線を示した例は確認できない。本研究の目的は,常温から極低温下までの岩石の破壊包絡線(せん断強度特性)の変化を明らかにすることである。具体的には,来待砂岩を供試岩石とし,プロトジャコノフ型一面せん断試験機を用いて供試体温度10,-10,-50,−100,-170°Cにおける一面せん断試験を行った。実験の結果,常温から極低温下までにおける来待砂岩の垂直応力とせん断応力の関係は,温度,含水状態に関係なく概ねCoulombの破壊基準で近似できること(ただし,内部摩擦角と粘着力は条件で異なる),飽和含水状態において,粘着力は温度の低下にしたがいほぼ線形的に増加し,内部摩擦角は室温から−50°Cにかけて一度減少したのちに増加するという興味深い挙動を示すこと,反対に強制乾燥状態では,粘着力内部摩擦角に及ぼす試験片温度の影響は小さいこと,の知見を得た。
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