14:45 〜 15:00
[31-17] デュアルマイクロ波プラズマ源CVDを⽤いた窒化炭素膜の合成
司会:谷ノ内 勇樹(東京大学)
高硬度な新材料として長年に渡って研究されている物質の一つに窒化炭素がある.窒化炭素のうち,特にβ-C3N4は,Liuらの理論計算によって,体積弾性率がダイヤモンドに匹敵する427GPaであることが報告されている.そのため,β-C3N4はダイヤモンドに代わる高硬度で安価な材料と期待されるが,未だその合成に成功したという報告はない.本研究ではβ-C3N4を合成するため,マイクロ波プラズマCVDを用いた.ここで,炭素ラジカルと窒素ラジカルを独立して精密に制御するため,二つのプラズマ源を用いることとし,独自に装置を開発した.全圧,ガス流量を様々に変化させてβ-C3N4膜を合成した結果,膜中の窒素と炭素の原子比が理論的な値(N/C = 1.33)に比べて小さい値となった.この原因は炭素の二重結合が膜中に多く生成したためであると考え,先述のCVD装置にイオントラップ装置を設置した.その後,同様の手順により膜を合成したところ,膜中の二重結合が減少した.したがって,本合成手法において,イオントラップ装置を用いることによりβ-C3N4の単結晶の合成に近づいたと言える.
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