一般社団法人資源・素材学会 平成26(2014)年度 春季大会

講演情報

企画講演

地球―宇宙資源探査 ~大規模データプロセッシング~

2014年3月28日(金) 09:30 〜 11:45 第5会場 中セミナー室5 (As313・314)

10:15 〜 10:35

[36-03] フルポラリメトリSARデータを⽤いた地表誘電率・透磁率の算定

小池 克明1、ASEP, Saeploh2、増田 貴之1、大村 誠3 (1. 京都大学、2. バンドン工科大学、3. 高知県立大学)

合成開口レーダ(SAR)リモートセンシングは全天候型であり,地殻変動の抽出に加えて最近では,地表物質の後方散乱強度が偏波ごとに異なるという原理に基づくポラリメトリSARも広く応用されている。しかし,画像分類などに用途が限られており,地表物性を評価するまでには至っていない。そこで,本研究では地質の同定や土壌含水率推定の観点から,HH・VV・HVの3偏波SARデータを用いて地表粗度,誘電率,透磁率を算定することを試みた。まず,地表粗度はHVモードの後方散乱係数と地形のフラクタル性を仮定した実験式から求めた。次に,後方散乱係数モデルと3偏波データとが一致するように,非線形最適化法によって誘電率と透磁率を算定した。ALOS PALSARデータを用い,鳥取砂丘周辺に本手法(mdPSAR)を適用した。その結果,計算モデルと実データとの差は1%程度と小さく,砂丘部の誘電率は一般的な砂の値に調和し,降雨後のシーンの方で高い値が得られた。また,砂丘部の透磁率は周囲に比べて高く,これは磁鉄鉱を含む花崗岩の風化に砂が由来することを考えれば妥当といえる。このようにmdPSARの有効性が確かめられた。

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