資源・素材2014(熊本)

講演情報

企画講演

石炭等エネルギー開発と利用の最近の動向

2014年9月17日(水) 13:00 〜 17:20 235教室 (熊本大学)

司会:伊藤真由美(北大)

13:55 〜 14:15

[A10-2] 石炭開発・利用における産業動向と課題

中村貴司, 冨田新二, 古川博文 (一般財団法人石炭エネルギーセンター)

キーワード:石炭開発, 利用技術, 産業動向

世界において石炭は一次エネルギー消費の30.1%を占め、特に電力では42%に燃料として使用されている。石炭は地政学的なリスクが少なく、他の化石燃料と比較して温室効果ガスの排出量が多い問題はあるが、単位熱量当たりの価格が低廉であり、供給安定性に優れているといえる。生産と消費は中国、米国及びインドに集中しているが、今後のアジアにおいてはエネルギー需要は石炭が中心となり拡大すると考えられる。中国は世界の約半分を消費している石炭大国であるが、石炭市場では供給過剰が発生している。近年では地球環境問題への関心の高まりや米国のシェール革命など代替エネルギーとの競争、資源ナショナリズムの台頭、石油価格の高騰、技能不足および原子力問題などの不安定要因があり石炭需給構造が大きく変化している。石炭資源開発プロジェクトは大型化し、開発区域が遠隔地域へ移行するとともに、採掘技術も変化している。コスト削減のための切羽大型化・自動化は投資リスクの増加を伴い、インフラアクセスや技術者不足及び未利用の低品位炭など代替資源との競争という課題に直面している。

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