9:45 AM - 10:05 AM
[A6-3] X線CTによる流体移動の可視化とP波速度同時測定技術開発
司会:菅井裕一(九州大学)
Keywords:X線CT, 可視化, 高圧容器, 物性測定
X線CTは医療から工業まで幅広く利用され、測定対象物にX線を照射することにより、3次元的な内部構造を短時間かつ高分解能で調べることが魅力である。地球科学の分野では岩石試料の内部構造(微小亀裂、堆積構造等)、孔隙内の流体移動(気液二相流置換)の可視化に関する研究報告が多く見られる。孔隙内の流体移動の可視化実験では、多孔質岩石試料を高圧容器に入れる必要があり、測定試料に照射されるX線の強度は相対的に弱くなる。本研究ではX線透過性に優れた高圧容器を開発し、地下の温度・圧力を模擬した条件下で岩石試料の孔隙内の流体移動を可視化するだけでなく、気液二相流置換過程の弾性波速度(Vp)や比抵抗測定も可能となった。P波速度や比抵抗のような基本物性と岩石試料内の流体飽和度との関連性が明らかになれば、物理検層や弾性波探査の結果を基に、地下深部貯留層内の流体を定量的に評価することができるようになる。本研究で開発されたX線透過型高圧容器の優位性や可視化と岩石物性測定の実験結果を詳しく報告する。
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