10:45 〜 11:00
[B2-1] 溶融CaCl2中における粉末状SiO2電解還元の反応機構と反応速度論的解析
司会:齊藤敬高(九州大学)
キーワード:太陽電池,Si,溶融塩,電解
講演者らは、新たな太陽電池級Si製造法の開発を目的とし、溶融CaCl2中における粉末状SiO2の直接電解還元に関する研究を行ってきた。本研究では、底部に導電体を配した小型るつぼ中へ高純度粉末状SiO2を充填して作用極とし、定電位電解で得られたサンプルを分析することで、還元機構と還元速度について考察した。反応界面の観察により、還元は導電体近傍のSiO2粒子から遠方の粒子へ、また粒子の表面から内部へと順に進行することが確認された。さらに、電解前後の試料重量の変化を測定し、陰極における底部導電体の幾何面積当たりの還元電流密度を計算したところ、電解初期(20分)において約0.7 A cm-2であることがわかった。この結果から、溶融CaCl2中における固体SiO2の直接電解還元は、新たな太陽電池級Si製造法として十分に高い生産性を有するものと期待される。
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