14:15 〜 14:30
[C2-13] CIGS化合物からの塩化アンモニウムを用いた乾式塩化法による成分揮発挙動
司会:高崎康志(秋田大)
当研究室では、塩化アンモニウムを用いたレアメタルの乾式回収を行っており、ITOガラスや軸受表面めっき合金等からInを80~90%程度回収することに成功している。本研究では太陽電池の発電層の材料として注目されているCIGS(Copper Indium Gallium Selenide)半導体化合物を対象とし、塩化アンモニウムを用いた塩化揮発法によるCIGS成分元素の回収及び相互分離を試みた。その結果、酸素が存在しない雰囲気下で加熱処理を行った際は生成物の揮発は見られなかったのに対し、酸素共存雰囲気下では生成物の揮発が進んでいた。対照実験として酸素共存雰囲気下で塩化剤を混合せずに加熱処理を行ったところ、生成物の揮発は見られなかった。この事から気相中に存在する酸素が各元素間の結合を切断し、塩化物生成が進んだと考えられる。さらに、反応石英管の壁面に高温側から順にIn、Ga、Seが凝縮していることが明らかになり、反応石英管内の温度勾配を制御する事で塩化物の蒸気圧の差によるCIGS成分元素の分離回収が可能になると考えている。また、反応温度を変化させ、各成分元素の揮発挙動に関する知見も得た。
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