2:30 PM - 2:45 PM
[C2-14] リチウムイオン電池電解液の加熱処理におけるフッ素固定
司会:高崎康志(秋田大)
リチウムイオン二次電池(LIB)の電解液には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1M溶解した有機電解液が一般的に使用されている。従って廃棄LIB処理時に、HFなどの有害な化合物が生成し、環境負荷が高くなると懸念される。本研究では、廃LIBの安全処理プロセスの確立を念頭に置き、電解液にCaCO3を添加した熱処理を行い、フッ素の固定を目的とした。 アルゴン流量下、300℃で加熱実験を行い、揮発した有機化合物をアセトントラップで、フッ素化合物はNaOH水溶液トラップで、それぞれ捕集した。NaOHトラップをイオンクロマトグラフィーで分析した結果、CaCO3を添加した場合、フッ素イオンの量は大きく減少した。また、熱分解残渣について、XRD分析を行ったところ、CaF2のピークが検出された。このことから、発生したフッ素を、CaF2として、残渣に固定できたと考えられる。また、アセトントラップをGC-MSで分析した結果、CaCO3によって、有機成分の生成物の選択性向上が見られた。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください