資源・素材2014(熊本)

講演情報

一般講演

リサイクリング

2014年9月15日(月) 09:30 〜 15:30 232教室 (熊本大学)

司会:日下英史(京大), 西須佳宏(産総研), 市野良一(名古屋大), 高崎康志(秋田大)

10:15 〜 10:30

[C2-4] 廃タンタルコンデンサからの精製酸化タンタルの回収

柴田悦郎1, 佐藤和美1, 中村崇1, 太田洋文2, 徳一博之2 (1.東北大学多元物質科学研究所, 2.三井金属鉱業株式会社)

司会:日下英史(京大)

キーワード:タンタルコンデンサ, 酸化タンタル, 焙焼, 流動層分離, 湿式精製

現在、廃プリント基板からタンタルコンデンサのみを分離回収する技術が開発段階にある。タンタルコンデンサは、タンタル焼結体全体をシリカフィラーが混合された樹脂(難燃エポキシ樹脂等)で外装することで構成されている。また、内部のタンタル焼結体には二酸化マンガン(MnO2)が含浸されており、さらに、その焼結体は二酸化マンガンならびに銀(Ag)層で覆われている。
タンタルコンデンサからタンタル原料を回収する際、外装樹脂を除去するためにコンデンサを焙焼することが効率的だが、通常の酸化焙焼条件では樹脂内部のタンタル焼結体も容易に酸化され、衝撃により簡単に粉化する。また、従来のタンタルの製・精錬工程で問題になるシリカの混入は、タンタル焼結体の粉化による樹脂中シリカフィラーの物理的な混入が主となる。
本研究では、酸化焙焼による外装樹脂の分解と流動層分離によるタンタル焼結体の回収を行い、シリカ等の不純物の混入が少ない最適条件を確立する。さらに、タンタル焼結体の湿式精製処理により、不純物であるAgならびに MnO2を分離回収し、最終的には高純度の酸化タンタルの回収を目的にしている。

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