資源・素材2014(熊本)

講演情報

一般講演

環境・エネルギー

2014年9月17日(水) 09:30 〜 11:45 223教室 (熊本大学)

司会:伊藤真由美(北大), 新苗正和(山口大)

10:45 〜 11:00

[C5-5] 菌のマイクロバブル浮選に関する基礎的研究

田中規之, 日下英史, 陳友晴, 楠田啓, 馬渕守 (国立大学法人 京都大学 大学院 エネルギー科学研究科)

司会:新苗正和(山口大)

キーワード:排水処理,菌,マイクロバブル浮選,ドデシルアミン酢酸塩,交換吸着

近年、工場排水中の菌を安価に除去する技術のニーズが高まっている。現在は膜濾過を中心に処理が行われているが、膜の洗浄および交換が必要なため装置の連続運転ができず、ランニングコストも高価になるため最善の処理手法とは言い難い。そこで、本研究では菌のような数μm の粒子を効率よく分離回収ならしめるマイクロバブル浮選(MBF)に着目し、その適応可能性の検討および菌への捕収剤吸着機構の解明を試みた。実験には水棲菌の代表としてBacillus subtilis subsp. subtilis(NBRC 13719)、陽イオン性捕収剤としてドデシルアミン酢酸塩(DAA)、起泡剤としてTriton X-100(TRX)を用いた。MBF試験により、80 ppm のDAAおよび68 ppmのTRXを添加しMBFを行うことで97.6 % 以上の生菌が浮上分離されることおよび500 ppmまでのDAA濃度領域で浮上率の低下が起きないことが確認された。一方で電気泳動移動度の変化はDAA濃度によらずほとんど確認されなかった。またICP発光分析によりDAA添加濃度上昇に従い金属イオン(Na+, Mg2+, K+, Ca2+)が菌から放出されており、その電荷量は吸着したドデシルアミンイオン(DA+)の20~40 %であることを確認した。これより菌表面でのDA+と金属イオンの交換吸着が電気泳動移動度変化緩和の一因であることが示唆された。

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