資源・素材2014(熊本)

講演情報

若手ポスター発表

リサイクリング

2014年9月15日(月) 16:00 〜 17:30 工学部百周年記念館 (熊本大学)

16:00 〜 17:30

[PY-15] 化合物半導体材料の塩化アンモニウムを用いた乾式法によるIn回収

松下大志, 寺門修, 平澤政廣 (名古屋大学大学院物質制御工学専攻)

本研究では、半導体化合物であるInPを対象とし、塩化アンモニウム(NH4Cl)を用いた塩化揮発法による成分の分離回収について調査した。その結果、塩化物の生成によってInの回収が可能であることが分かった。また、反応雰囲気、反応温度、NH4Cl添加量、キャリアガス流量の影響を検討した。反応雰囲気の影響を調べるためN雰囲気、N2-O2雰囲気で実験を行ったところ、O2共存雰囲気において回収率の減少がみられた。これは、InPの酸化反応と塩化反応が同時に進行して、塩化反応の進行が抑制されたためと考えられる。また、反応温度の上昇、NH4Cl添加量の増加、キャリアガス流量の減少により回収率が向上した。これらの条件では気相中のHCl分圧が増加し、塩化反応が促進されたためと考えられる。 塩化反応によって発生するInの塩化物とP含有化合物の蒸気圧の違いにより、温度勾配のもとでInとPの回収位置に違いがみられた。このことからInとPの分離回収が可能であることが分かった。リン含有化合物の方が高い蒸気圧で揮発していることから、NH4Clとの反応によりInCl3、PH3が生成していると考えられる。

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