岩盤力学基礎

[PY-3] 一軸圧縮下における花崗岩の動的変形特性

^○工藤慎二², 鴨志田直人¹, 山本英和¹ (1.岩手大学, 2.岩手大学大学院)

キーワード：岩石コア, 繰返し載荷試験, ヤング率, 減衰比

近年における地震動の巨大化や設計基準の見直しにより，従来にも増して岩石・岩盤の動的特性を考慮した耐震性評価が要求されている。しかし，岩石・岩盤の動的変形・減衰特性についての報告は極めて少なく，それらを測定するための基準も現在のところ確定されてはいない。
本研究では，花崗岩の動的変形特性（ヤング率および減衰比のひずみ依存性）を検討するため，地盤工学会の「地盤材料の変形特性を求めるための繰返し三軸試験方法」に準じ，一軸圧縮下での繰返し載荷試験を試みた。
その結果，ヤング率は微小ひずみ（10μ未満）から中ひずみ領域（10μ以上1000μ未満）にかけて増加し，大ひずみ領域（1000μ以上）において供試体の破断直前に急減する挙動を示すこと，減衰比は微小ひずみから中ひずみ領域にかけて0%のままで推移し，中ひずみから大ひずみ領域にかけて急増する挙動を示すことなど，一軸圧縮下における岩石の動的変形・減衰特性について，ひずみレベル依存性を確認することができた。