資源・素材2014(熊本)

講演情報

若手ポスター発表

資源・環境政策・経済

2014年9月15日(月) 16:00 〜 17:30 工学部百周年記念館 (熊本大学)

16:00 〜 17:30

[PY-5] 福島森林除染手法提案のための土壌および樹木年輪中の放射性Cs・Kの動態分析

藤永良太1, 太田朋子1,2, 西愛歩1, 五十嵐敏文2, 馬原保典2, 小川秀樹3, 熊田敦3 (1.北海道大学, 2.京都大学, 3.福島林業研究センター)

方位性

キーワード:放射性Cs, 放射性K, 吸収経路, 樹皮, 葉, 根, 濃度分布, 方位性

福島森林土壌中の放射性Cs・Kの深度分布分析とコナラ(広葉樹)とスギ(針葉樹)の樹木年輪中の放射性Cs・Kの分布分析より、樹木中への放射性Csの吸収経路を明らかにすることを試みた。土壌中の放射性Csは表層から5cm以内に99%存在しており、ほとんどがリターと表層1cm程度にとどまっていた。よって根から樹木年輪への放射性Csの吸収は主なルートではなかったと考えられる。コナラの年輪中の放射性Csは樹皮側が高濃度で、北および東側が高濃度であった。年輪中の放射性Csの高濃度の方角と試料採取地点における放射性プルームの移動方向が一致していたことから、年輪中の放射性Csは主に樹皮から吸収されたと考えられる。スギは心材と辺材の境界付近が高濃度で、方位による濃度分布の違いは顕著でなかった。これは葉からの吸収により年輪中の放射性Csの方位性が緩和されたためだと考えられる。濃度分布分析結果より、コナラは樹皮、スギは葉と樹皮から放射性Csが吸収されたと考えられた。したがって、樹木中の放射性Csは経根吸収はほとんどないため、今後樹木中の放射性Cs濃度は上昇しないと考えられる。  

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