一般社団法人資源・素材学会 平成27(2015)年度 春季大会

講演情報(2015年2月24日付)

企画講演

亜鉛・鉛電解製錬の現状と課題および将来展望

2015年3月27日(金) 13:00 〜 16:20 第1会場 (千葉工業大学)

司会: 丹野文夫 (三井金属), 邑瀬邦明 (京大)

15:20 〜 15:50

[1113] 秋田製錬における亜鉛電解工程での改善

山田耕司1, 中村浩文1, 荒川和也1 (1.秋田製錬株式会社)

司会: 邑瀬 邦明 (京大)

キーワード:秋田製錬, 亜鉛製錬, 電解, 電力原単位

秋田製錬は、電気亜鉛を年間210,000t生産する国内最大の湿式亜鉛製錬所である。当社は、亜鉛精鉱を主原料に焙焼・浸出・浄液・電解の一連のプロセスにより、高品質の電気亜鉛を生産している。2010年からは亜鉛リサイクル工場で発生する亜鉛精製液を受け入れて処理も行っている。3.11震災以降の電力単価の上昇は、亜鉛製錬業界に深刻な影響を与え、当社でもコスト削減が急務であり、亜鉛電解工程においては更なる電力原単位低減への活動に取り組んできた。電力原単位低減は、電流効率の向上と槽電圧の低減を行うことで達成できることは周知の事実である。当社では、電流効率向上の施策として、アノードの前処理方法の改善及び電解液Zn濃度のアップや還流量の向上等を実施した。槽電圧低減の施策としては、電解液温のアップ並びに電解液F.A.濃度のアップや脱MgO・脱Mnのコントロールによる液抵抗の低減及びアノード整備の適正化によるスケール抵抗の低減を図ってきた。その結果、ここ数年の改善によってリーマンショック以前の原単位に比べ、電力原単位は約8%改善された事例について報告する。

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