09:30 〜 09:45
[1202] 電子基板からのTa濃縮を目的とした二段階電気パルス粉砕
司会: 林 直人 (産総研)
キーワード:電気パルス粉砕, 電子基板, Taコンデンサ, 単体分離, 有限要素法
電子基板(PCB)に実装されているTaコンデンサ中のTa焼結体は,二段階の電気パルス粉砕を施すことにより比較的粗粒状態で単体分離することが,著者らの過去の研究でほぼ明らかとなった。第一段目ではTaコンデンサがPCBからほぼ非破壊で剥離され,そのTaコンデンサをフィードとする第二段目ではTa焼結体や金属電極が難燃性エポキシ樹脂から単体分離される。本研究では,第一段目のTaコンデンサの剥離機構を明らかにすべく,有限要素法静電場解析を行った。具体的には,電極から放出される電子雪崩は電場の大きな箇所に沿って起こる傾向にあるため,電圧印加した際の試料内の電場分布を導出し,優先的に電子雪崩(優先破壊)の起こる箇所を推測した。基本的に電子雪崩は最大電場位置に向かって起こると推測されるが,その選択性は部品全体における電場分布が関連すると思われるため,同分布の影響についても考察した。また第二段目粉砕におけるTaコンデンサからのTa焼結体の濃縮については,電気パルス粉砕と力学的粉砕の両者を比較し,その粒度分布および粒群毎のTa焼結体等の単体分離性を比較した。
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