4:15 PM - 4:30 PM
[1222] Electrolytic recycling process of hardmetal with a low melting point alkali molten salt
司会: 粕谷 亮 (産総研)
Keywords:アルカリ溶融塩, 超硬合金, 電解, リサイクル
超硬合金はWC粉末をCoにより固めた材料であり、金属加工用工具として広く使われている。WとCoはレアメタルの一種であることから、超硬合金のリサイ クルが求められる。先行の研究により、溶融NaOH中で電解を行ってWを浸出するリサイクル法が提案されているが、非常に高い温度が必要である。そこで本研究では電解浴にNaOH-KOH共晶溶融塩を適用することで、比較的低温での処理を検討した。本研究で用いた超硬合金中の金属成分はW, Co, Ta, Cr, Niである。これらの金属をアノードとして、分極測定と定電位電解により溶融塩中での酸化挙動を調べた。350℃における各種金属の分極測定の結果、W, Ta, Crはそれぞれ-1.0V, -1.4V, -0.6V付近から浸出による電流の立ち上がりを示し、Co, Niは酸化被膜の形成による電流のピークを示した。定電位電解を行い浸出量を算出した結果、Wは6電子反応、Taは5電子反応、Crは6電子反応を仮定した理論浸出量とほぼ一致した。6価クロムは毒性が強く、発生させないことが望ましい。よって、超硬合金の電解は-0.6V以下で行うのが適切であると考えられる。
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